Tuesday, December 31, 2013

除夜の鐘

大晦日の夜、地元の人が大勢集まる世田谷の宝性寺。集まった住民の先着108人によって、このお寺の除夜の鐘が町内に鳴り響く。夜11時頃に行ったわたしがもらった番号札は75番。並ぶこと約40分で恒例の鐘撞きが始まり、係りの人たちの手際のよい誘導に助けられて、無事お役目を果たした。ひとりたったひと撞きのチャンスに失敗は許されず、みなそれぞれ緊張の面持ちで鐘と向かい合う。思いっきり威勢よく撞く人もいれば、遠慮がちで控えめな鐘の音も。地元の人々の108種類の音色が織りなす除夜の鐘。コミュニティの多様さと強調を映す、とってもステキな大晦日だ。

まずはお参り
係りの人の誘導で、順番に鐘楼に上がる
そしてひとりひとり、たったひと撞きの本番に挑む
仏像の並ぶ宝性寺の美しい境内

Monday, December 30, 2013

東京イルミネーション

クリスマスも終わってしまい、東京はすっかり年越しムードではあるけれど、まだまだステキなホリデー・イルミネーションが。↓ は、バカラのシャンデリアを配した恵比寿ガーデンプレイスと、六本木の東京ミッドタウン。どっちも繊細でゴージャス。つい数日前ズーライツイルミネーション住宅街で感動して大騒ぎしてたけど、シカゴ、完全に負けてます。

レッド・カーペットの先にバカラのシャンデリア
白色で統一されたライトは恵比寿ガーデンプレイス
東京ミッドタウンも繊細で大人っぽく、ゴージャス

スヌーピー展

1月5日までということなので、ギリギリ間に合った! 日本に来たらぜひとも観たかった森アーツセンターギャラリーでのスヌーピー展。女の子なら誰でも一度ははまったことのあるPEANUTSの世界を作り出したチャールズ・シュルツさんの生い立ちとその生涯、そしてアメリカの歴史や文化とともに、チャーリー・ブラウンやスヌーピーたちPEANUTSの仲間がどんなふうに誕生し華麗なる進化を遂げたのかが、時代を追ってドラマチックに展開し、とっても興味深いエキジビットだ。「しあわせは、きみをもっと知ること。」というサブタイトル通り、原画やいろいろなエピソードから、知れば知るほど愛着を感じて癒されるPEANUTSのキャラたち。もっともっと時間をかけてゆっくり癒されたかったけれど、さすがは世界中で愛されるスヌーピー。癒されたい人が多すぎて、入場は1時間以上待ち、やっと入場したかと思えば、展示物は人々のアタマ越しにしか見られない。後もどりも再入場もダメ。充実の作品内容をしっかり満喫できないフラストレーションに、癒されるどころかすっかり疲れてしまったのだけれど、それでもやっぱりスヌーピー。怒る気にもならずになんとなくほんわかした気持ちで会場を後にしたのだ。すいてる時間を狙ってもう1回来たいけれど、いかんせん時間が。これはもう、カリフォルニアのチャールズ・シュルツ美術館に行くっきゃないかな。


Saturday, December 28, 2013

レストラン・トマティカ

トマティカは、友人デザイナーの事務所のお隣りにあるイタリア料理やさん。イタリア人シェフのご主人と日本人料理研究家の奥さんが経営するこの店は、恵比寿の住宅街の一軒家を手作りで改築し、自分たちで集めたイタリアのアンティークで内装を飾った、アットホームであったかいレストランだ。ご主人のファビオさんのおうちに招かれて、ご本人の作る美味しい家庭料理をご馳走になる、そんな感じである。日本滞在歴15年というファビオさんは日本語もとても達者で、たったひとりでキッチンをきりもみしながらも、お料理が出き上がるたびにテーブルサイドに来て説明をしてくれる。彼の出身地、北イタリアのピエモンテというブドウ畑に囲まれた丘陵の村の風景を思い浮かべながら、美味しい料理に舌鼓。和やかでリラックスしたひとときに、持つべきものは、隣のイタリアンを持つ友人! そうそう、この店のかわいいトマトのグラフィックスはこの友人のデザインです。

オレンジを使った甘酸っぱいソースのエビの前菜
ズワイガニとアーティチョークのパスタ
黒ソイという白身のお魚のグリル。
トマトの酸味がアクセントになって、さっぱりとした美味しさ
洋なしのコンポートに栗のジェラートを添えたデザートは
プレゼンテーションもかわいい
静かな住宅街のこじんまりとした愛らしいお店。
看板のロゴもかわいいでしょ

柴又

別に寅さんのファンというわけでもないのだが、駅前に寅さん像のある柴又へ行った。『男はつらいよ』の舞台となった、下町情緒あふれる昔ながらの町は混み過ぎず静か過ぎずの、ほどよい賑わい。駅前から帝釈天へと続く参道には、ふらふらと入ってしまいそうになるキュートなお店や魅惑的な匂いを発する飲食店の数々が軒を連ね、一路帝釈天を目指すはずが、ついつい誘惑に負けて、天丼やだんごなどを食べてしまうのだった。

柴又駅前の寅さん像
帝釈天に続く参道
町のあちこちに寅さんが
映画の撮影にも使われていただんごや「とらや」
名物草だんご

帝釈天は江戸時代に建立された、厄除け、延寿、商売繁盛にご利益があると言われるお寺。寅さんもここで産湯をつかったんだそうだ。お参りを済ませ、けっこう広い本堂の裏側に回ると、大正時代後半から昭和初期に作られた素晴らしい木彫のレリーフの数々が保存された彫刻ギャラリーがある。庭園も素晴らしいとのことだったけれど、残念ながら今日はお休みで見学できなかった。

柴又帝釈天の境内入り口
精密な木彫のレリーフの数々は見事

帝釈天を抜け寅さんもよく歩いた江戸川の土手に向かう。川の向こうは千葉県松戸市。ここにあの有名な「矢切の渡し」がある。今でも手こぎの渡し船が行き来し、観光客にゆったりとした情緒たっぷりの時間をプレゼントしてくれる。川を渡った先に何かがあるかと思えばな〜んにもないので、船には乗らず江戸川べりをゆっくり散策することに。冬の晴天の日だまりと、23区内とは思えないようなのどかでゆったりとした時間が、いつもの喧噪を忘れられるひと時なのだ。

矢切の渡し。川の向こうは千葉県だ
観光客を乗せてのんびりと行き来する渡し船
のどかな冬の日の江戸川の土手

帰りは京成金町線の金町駅から都心へ戻る。京成金町線は金町、柴又、高砂の3駅しかない短い路線。もともとは人力の鉄道が帝釈天の参拝客を乗せて、柴又・金町間を往復していたんだそう。人がたくさん乗って重くなると、一人ではなかなか動かないので乗客も一緒に押していたとか。そんな風景は今ではもうないけれど、古き良き日本の下町の心を残す、葛飾区柴又ってそんな町なのだ。

Friday, December 27, 2013

くら寿司

ひっさびさの回転寿司体験はくら寿司。初めて聞いた名前だけれど、今や日本の2大回転寿司チェーンのひとつなんだそう。コンベアで回っている皿以外のメニューを注文するのも、食べたお皿の数を数えるのも機械。特別注文も、寿司屋なのになぜか4種類もあるラーメンも、デザートやコーヒーまでもがコンベアに乗ってやって来る。徹底的な機械化で、徹底的に人件費をカットしているらしい。そりゃフツーのお寿司屋さんとは比べようもないけれど、味もそんなに悪くないし、ひと皿100円だしと思えば全然オッケーなのだ。そして何がびっくりしたって「すだちぶり」 てっきり、ぶりにすだち汁をかけたものかと思って美味しくいただいていたら、すだちの汁をまぶしたエサで飼育された魚が、魚そのもの、すだちの味になってしまうのだと聞いて仰天。もうすっかり常識をくつがえされてしまったニッポンの寿司。くら寿司デビューは果たしたけれど、あぁやっぱりまともなお寿司やさんに帰りたい….


Thursday, December 26, 2013

第九

これって日本ならではかなと思うモノ。年末の第九。アメリカには年の瀬=第九っていう常識はないような気がするけれど、なんで日本で年末に第九をやるようになったのか、それはちょっと調べてみる必要があるかもね。ま、それはおいといて、行ってきました、第九。よかったぁ〜。今で言うところのパンクとかモッズ、尖った人ベートーベンの交響曲の壮大さにはいつも震えるけれど、合唱の加わるこの最後の交響曲は極めつけの贅沢さ。演奏は都響で指揮はインバル、と言っても専門知識のないワタクシにはそれがどのくらいすごいのかはわかりませんが、満員御礼の東京芸術劇場。この素晴らしいコンサートホールでの贅沢な時間はまさに「喜びの歌」ですね。ハッピー!


砧ファミリーパーク

東京入りして最初の朝はいつも早く目が覚めるので、早朝ジョギング。まだ暗い中を砧ファミリーパークへ。公園では暗いうちからチャイナな音楽が鳴り響き、太極拳のグループ朝練中。音楽がラジオ体操のテーマに変わる6時半、ようやく辺りが明るくなりかけて、体操に参加する人々が集まって来る。夏はこの群衆が広い公園内に壮大な体操風景を見せるけれど、さすがに冬は人もまばら。それでもシカゴに比べれば圧倒的に穏やかな冬の朝、ワタシも久々にラジオ体操に参加。夜明けから渋滞の用賀インターに隣合わせとは思えないほど、冷たく澄んだ空気が気持ちのよい朝である。

暗いうちから太極拳の人々
ラジオ体操が始まる頃にはすっかり明るくなります
都会の森林浴が気持ちのいい公園内のトレイル

Tuesday, December 24, 2013

メリー・クリスマス!

メリー・クリスマス・エブリワン! 前々回に世界のクリスマスツリーについて書いたけれど、世界中の人々が行き来するここ、シカゴ・オヘア国際空港も、クリスマスはとても華やかだ。混雑を予想して早めに出て来たけれど、帰省ラッシュもちょっと一段落したようで、早朝の空港は比較的ゆったりとした空気。クリスマスの飾り付けも焦らずゆっくり楽しめる。今日のフライトは日付変更線を超えるので、ワタシの今年のクリスマスは太平洋の雲の上だ。何か楽しいスペシャル・サービスがあるでしょうか。お楽しみ〜!

コンコースを飾るクリスマス・イルミネーション
各国クリスマスツリーはここにも
氷点下15度。凍えるシカゴの早朝の空港。
ダイアモンドダストが朝日に輝きます

Sunday, December 22, 2013

巨大鉄道模型

Museum of Science and Industry(シカゴ科学産業博物館)。このすっごく大きな博物館の中に、総面積330㎡全長426メートル、アメリカ最大と言われる鉄道模型がある。ワタシは子どもの頃に鉄道少女じゃなかったし、特に乗り物が好きってわけでもないのだけれど、この模型は感動的。精巧に再現されたシカゴの街並みの中を走る高架鉄道や、郊外列車が何台もくるくると回る。そしてシカゴを出発した長距離列車が、中西部の平原から牧草地を抜け、トンネルや橋を通り山を越え、西海岸のシアトルの港に到着するまで、途中の田舎町の産業や人々の暮らしまでもが、ストーリー性を持って語りかけてくる。所々にボタンがあって、押すと木が倒れたり、港のクレーンが動いて荷物をコンテナに載せたりするなど、楽しい仕掛けも満載。こんなの作れたら楽しいだるなぁ….って、いったいどんだけ時間がかかるでしょう! 鉄道マニアじゃなくてもずっと眺めていて飽きない、すっごく楽しめる展示。楽しそうに見入っているオトナが多いのも特徴的。

シカゴの街も精巧に再現され、ビルの谷間にCTAの高架電車が走る
郊外の街並み
林業の町や鉱山の町を走り抜ける長距離列車
シアトルのスカイラインと西海岸の港
上から見たシカゴのジオラマ。模型に見入るのはオトナたちが多い

クリスマス・アラウンド・ザ・ワールド

Museum of Science and Industry(シカゴ科学産業博物館)では、世界約50か国のクリスマスツリーがずら〜りと並んで、圧巻! シカゴ在住の各国文化交流会やボランティアなどが、それぞれ自国の文化やクリスマスの伝統をテーマにツリーを飾る「クリスマス・アラウンド・ザ・ワールド」は、この時期この博物館でもう50年以上も続いている、移民の街シカゴならではの伝統行事。イブをあさってに控えすでにクリスマス休暇に入った人も多いのか、観光客でごった返すホール。こんな中でお目当ての国のツリーを探すのはムリかなぁと思っていたら、ホール中央のひときわ大きなツリーのすぐ向かいにありましたよ、我がジャパン。折り紙で作ったオーナメントがていねいに飾られて、他の国にくらべるとおとなしめだけれど、上品で清楚な感じはニッポンらしいかも。アメリカ人は折り紙が大好きだし、いい素材を選んだナイスなプレゼンだと思う。ただ、伝統的なクリスマスの挨拶を紹介する言葉が「Christmas Omedet」「Merii Kurisumasu」となっていたのが、ちょっと気になる。これって、もしかしたら日本人が作ったものではないのかもしれない….

ホール中央にあるひときわ大きなメインのツリー。
ウォルト・ディズニー・アーカイブ特別展もちょうど行われているので、
ミッキー、ミニーの巨大ポスターとともに
クリスマス直前の日曜日はさすがに人が多くて
上手に写真が撮れないけれど、
50を超える各国ツリーが林立す博物館中央のホール
日本人が作ったことがちょっと疑わしい
日本ツリーは、折り紙中心
各国それぞれに趣向を凝らしたオーナメント

Friday, December 20, 2013

サンタ・トレイン

シカゴ市の公共交通網CTAが、クリスマスの時期になると日替わりで市内の各路線を走らせるサンタ・トレイン。氷点下の寒さにもかかわらず、屋根のない貨車にはツリーとサンタまで乗せて、電飾ギラギラのおめでたい電車なのだ。ワタクシの通勤電車パープル・ラインでは、今週の水曜日と金曜日に上下路線で2本ずつ予定が組まれていたので、わざわざそれに合わせて帰宅時間まで調整したのに、やっぱりCTAだ。時刻表通りに事は進まない。そして今年も乗れなかったさ。それでもなぜか、予定には書いてないのに、反対側のホームにギラギラと入って来た電車。構内には歓声が沸き、写真を撮る人々でホームはフラッシュとシャッター音の嵐! 子どもたちは大喜びだし、大人だってコレを見れば思わず笑みがこぼれて、1日の仕事の疲れも癒されちゃうのだ。座席やつり革などにも装飾がされて、エルフに扮した職員がキャンディケーンを配ったり、BGMがクリスマスソングだったりと、車内もなかなか楽しいらしい。あぁ、乗りたかったなぁ。また来年だ!

予定とは違って、反対側のホームに入ってきた電車
動いている電車を撮ったのでちょっとわかりにくいけれど、
車両と車両の間に繋がれた屋根のない貨車に、ツリーとサンタがいて、
ホームの人に手を振ったり、子どもたちと写真を撮ったりしてくれる
次の駅に向かって去って行った電車。
一旦ホームを出発すれば、次の駅までは暗くて凍える高架線路。
寒いけどサンタさん、がんばって