Friday, October 14, 2011

シカゴ・チャイナ・タウン

中国系アメリカ人で、両親は今もシカゴのチャイナ・タウンに住んでいる職場の同僚ティナの案内で、チャイナ・タウンの探検に出かけた。サンフランシスコやニューヨーク、あるいは横浜に較べても、うんと小さいシカゴのチャイナ・タウンだけれど、こうしてインサイダーの案内で廻ると意外に広くて奥が深いことがよくわかる。中華門をくぐって入る古い方のエリアは、1世2世など古い代からの住人が陣取っている地域。その中でも、このブロックは○○一族、このブロック△△一族という風に、広い意味での親戚同士がそれぞれのブロックに固まってビジネスを営んでいるんだそうだ。ティナの属するモイ一族も、ひとつのブロックの中にコミュニティセンターと呼ばれるビルディングを持ち、隣接するいくつかのビルには飲食店や雑貨店、法律事務所や旅行代理店、薬局や医院などが入っている。カフェは一族のお年寄りの溜まり場で、一日中わいわい賑わっているのだそう。そういうごちゃごちゃとしたビルディングの間に、ただ歩いていたら見逃してしまうようなひっそりとしたたたずまいで仏教教会やクリスチャンの教会があり、また大通りからちょっと入ったところには学校や公園があり、そういうところは一族を超えたコミュニティのスペースとして機能しているのだそうだ。小さいながらとても充実したチャイニーズ・アメリカン・ミュージアムでは、ミッドウエストの中国移民の歴史や文化に加えて、ゴールドラッシュの時期に大儲けした中国人を締め出すために発効されたアメリカ初で唯一の人種差別に基づいた法律の話や、2008年の火事で甚大な損害を被ったミュージアムを再開するために、チャイナタウンがどんなふうにしてどれだけの寄付を全国から集めたかなど、おもしろい話がたくさん聞けた。シカゴにはメキシコやギリシャ、インドや韓国など、様々なエスニック・タウンがあるけれど、その代表とも言えるチャイナ・タウン。今までは食事に来るだけの場所だったのが、今日の探検のおかげで少し見方が深くなり身近な存在になったような気がする。

ティナを真ん中に探検隊一同
チャイナ・タウン再開発の時に建てられた
九つのドラゴンを象ったセラミック・レリーフのウォール
旧市街の入り口、中華門
「The world is commonwealth」と英訳されていた
中華門の下でシカゴ・マラソンを応援してくれたドラゴン
普段のおうちはミュージアム内だったのね

Monday, October 10, 2011

ポスト・マラソン

マラソンの翌日は、完走したランナーのために、ナイキ・タウンや地元のスポーツ店Fleet Feetが、リカバリー・マンデーということでさまざまなお祝いのサービスをしてくれる。メダルの裏に名前を彫ってくれるのも無料。マッサージスクールと提携したチェア・マッサージも無料。順番を待っている間にはビールまで配ってくれる。店員さんたちはみな笑顔と「Congratulations!」という言葉を絶やさず、完走者にとってはとても気持ちのいいサービスなのだ。もちろん、フィニッシャーズ・アイテムと称した様々な商品もお買い上げいただけます。「Own Chicago」というキャッチフレーズだったナイキのポスターが「You Owned Chicago」という過去形に変わっているところも心にくい演出。アメリカの商業主義は、人々のお祭り気分を盛り上げるのが本当に上手いと思う。そしてその罠にいつもまんまと引っかかるわたしなのである。

Sunday, October 9, 2011

シカゴ・マラソン

素晴らしい秋晴れのシカゴ・マラソンとなった。わたしのほうは予想通り、休み休みで、完走を威張るにはほど遠い結果ではあるけれど、さっと走り抜けてしまうにはあまりにももったいない秋の一日だったので、ゆっくり時間をかけてゴールした、ということにしておこう。疲れた〜、大変だった〜。でもこんなに大変な思いをしても、終わってしまうとなぜか、楽しかったという気持ちになってしまうのがマラソンの不思議なところ。どうせやりたくなってしまうのだから、来年は最初から登録をして、ちゃんと準備をしてレースに臨もう。変化に富んだユニークな地域を駆け抜ける楽しいコース設定と、その間途切れることのない声援を送り続けてくれるシカゴの人々。シカゴ・マラソンはやっぱり最高のレースだ。

Saturday, October 8, 2011

インディアン・サマー

秋の最初の寒さが続いたあとに来る高気圧が作る10月晴天を、インディアン・サマーと呼ぶ。9月の長雨からうってかわって、 「なんて見事な秋晴れ!」という日がここ数日間続いている。こういう天気の時は何をやっても気持ちがいい。コートを脱いで半袖にもどった人々もみな機嫌がいい。厳しい冬を前にした束の間の幸福。さぁ、この気分のまま明日はマラソンだ。

エバンストン、オフィス街の昼休み
CTA線路脇の紅葉
ウチの窓から

Friday, October 7, 2011

シカゴ・マラソン・エキスポ

Let’s Run Together... ということで、シカゴ・マラソンの週末が始まった。45,000人のランナーが参加する世界的な市民マラソンは日曜日。どうやら見事な秋晴れの一日になりそうでとても楽しみだ。走る予定はなかったのだけれど、空きがあるということでつい手を挙げてしまった。そしてこのエキスポに来ると、多くのランナーのエネルギーに巻き込まれ、またそれを盛り上げるスポンサーの罠にはまって、俄然やる気が沸いてきてしまう。トレーニング不足ではあるけれど、走れるところまで走ってみよう!

Thursday, October 6, 2011

フジコ・ヘミング・コンサート

オフィスから歩いて1ブロックのところにこんなステキなコンサート・ホールがあるなんて知らなかった。ニコルス・コンサート・ホール。1900年代初頭に建築された教会の建物を改装して2003年にオープンした、550人収容の、こじんまりとしたとてもエレガントなホールだ。コミュニティのイベントから世界的に有名なミュージシャンのコンサートまで、様々なタイプのミュージカル・パフォーマンスに対応できるらしい。今日はこのホールでフジコ・ヘミングさんのコンサートがあるというので、初めて足を運んだ。フジコ・ヘミングさんは最近の日本でブレークしたピアニストだそうで、わたし自身はあまりよく知らなかったのだけれど、複雑な生い立ちと相まって共感を呼びブームになったのだそう。専門家に言わせればテクニック的にはいろいろ指摘される部分もあるのだろうけれど、本人の生き様が「アート」という形になって人々の心を動かすという点では、すばらしいアーティストといえる。おおかたの人が知っている曲ばかりでいかにも大衆向けではあったけれど、ふだんあまりクラシック音楽に触れていない人でも楽しむことのできる2時間だったと思う。エバンストンというチャーミングな街にぴったりくるステキなホールに、美しくダイナミックなピアノのアコースティック・サウンドが響きわたった。

Nichols Concert Hall
フジコ・ヘミングさん。
コンサート中は撮影できなかったので、
写真はフライヤーからお借りしました

Wednesday, October 5, 2011

iSad

アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。残念だ。この人のおかげで今のわたしの暮らしがあると言っても過言ではないほど、わたしはアップル・コンピュータとともにキャリアを積み重ねて来た。そして世の中にはわたしのような人がいったいどれくらいたくさんいるだろう。アップルの新製品が出ると聞くだけで、毎回どれだけワクワクさせてもらったか。56才、若すぎる天才の死。この人なしの明日からの世界は、今日とはきっと違ってしまう。たくさんの興奮をありがとう、Mr. Jobs。

‎"Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose. Stay hungry, stay foolish." Steve Jobs

Tuesday, October 4, 2011

吉乃川ディナー

新潟県長岡市の酒造「吉乃川」の社長さんが、日本人フレンチ・シェフのヨシさんとタイアップして、ステキなディナーの会を催してくれた。アペタイザーから始まってスープ、メインディッシュ、デザート、それぞれのメニューに合わせた4種類の日本酒と食後酒、計5種類のお酒をテイスティング。原酒、純米吟醸、大吟醸など、それぞれのお酒に関して社長さん自らが通訳付きで説明もしてくれた。ロブスターとマッシュルームのコンソメどびん蒸しスープに合わせたにごり酒は、アメリカ・オレゴン製「吉乃川」、デザートの後に出された食後酒は、コンペティション用に開発され市場には出ていないものだそう。フランス料理を日本酒に合うよう少しずつ日本のテイストを取り入れてアレンジしたヨシさんのお料理も絶品。35人のゲストがこの貴重な機会を楽しんだ。「吉乃川」酒造は創業450年で現社長は19代目。戦国時代から続いている家業ということになる! 国の歴史が200年そこそこのアメリカ人にはなおのこと途方もない年月に聞こえることだろう。アメリカ進出を狙って、こんな形で地道な市場調査を行っている19代目。伝統的な日本食に特化せず、ジャパニーズ・フレンチに目をつけたというのもなかなかユニークな視点かも。円高が今はちょっと大変だけれど、がんばってもらいたいものです。

Sunday, October 2, 2011

ピーターとコンラッド

友人のゲイカップル、ピーターとコンラッドが3週間後に結婚する。結婚式はバンクーバーでなんだけれど、我々シカゴの友人たちの間で、お祝いのサンデー・ブランチを行った。今年の6月にイリノイ州もCivil Unionという同性のカップルに異性同士の結婚と同じ権利を与える法律が施行され、正式にゲイの結婚が認められたわけだけれど、彼らの結婚はこの法律の施行前から計画されていて、とっくの昔に同性結婚を認めていたカナダがピーターの故郷であるということもあり、バンクーバーでの結婚ということになったそうだ。シカゴ・トリビューンの統計によれば、イリノイのゲイの家庭数は2000年から2010年の間に40%以上アップしたそう。ゲイの人たちもよりオープンになり、こういった法律の施行も当然の成り行きなのだろう。一緒に暮らし始めてもう10年になるというピーターとコンラッド。ふたりともきちんとした職業を持って市民としての役割を立派に果たし、たくさんの友人がいるステキなカップルだ。10年目のアニバーサリーを機に結婚という「手続き」を決めたということだけれど、こういう人たちがもっともっと暮らしやすい社会になってくれたらいいなぁと思う。

Saturday, October 1, 2011

Ravenswood Art Walk

長雨からやっと解放された10月の第一土曜日は、ちょっぴり風が冷たいものの美しい秋晴れ。きりっとした空気の中を自転車をこいで、Ravenswood Art Walkをのぞきに行った。メトラの線路沿いのRavenswood通りは、煉瓦造りの倉庫が並び、アーティストのスタジオやアンティーク・ディーラーのウェアハウスがたくさん入っている。Ravenswood Art Walkは、10月のシカゴ・アーティスト月間の皮切りのイベントで、この街のアーティストがそろってスタジオを開放し、見学者は地図の番号にしたがって各スタジオの作品を見て回る。アートフェアと称した夏のストリート・フェアとは勝手が違い、ビールやホットドッグなどの屋台やにぎやかなバンドのステージもなく、いたって真面目にアートに焦点を合わせたイベントだ。それぞれに趣向を凝らした展示方法や、場のにおいや空気、人々のユニークな服装などが、ちょっとムサ美の芸祭を思い出させる。買おうと思うものにはなかなか出会えないけれど、One of a kind(同じものがふたつとない)といわれるたくさんの作品の中から、いろいろなインスピレーションをもらうことができる。そして作品もさることながら、このエリアはアーキテクチャーが素晴らしい。古い味のある煉瓦の壁や、今ならまずお目にかかれない立派な材木を使った柱や天井のビーム、外からは想像もつかないほどの豊かな自然光を取り入れる天窓、ぎしぎしすることさえ味のある踏まれて磨き抜かれたフローリングの床等々。普段はなかなか見ることのできない倉庫の内部がこんなふうになっているのかと、こんなところで毎日仕事をするアーティストの人たちがうらやましくなったりする一日なのだった。

Ravenswoodのシンボル、クロック・タワー
芸祭のような展示もあれば....
広い空間に雑然と作品を見せるアーティストもあり....
幅広くアートビジネスを展開する会社や....
一般住宅のガレージを利用した展示スペースもある
アンティークの修復工場とディーラーのウェアハウス