Monday, January 30, 2012

田舎のインディアン・コミュニティ

決してリッチではないけれど、必ずしも貧しいというわけでもないらしい。ペナンから北に1時間半、タイ国境に近い、ゴムのプランテーションに囲まれた田舎の小さな村。村の中心にある学校と付近の住宅を見学させてもらった。100パーセントがインド人のこのコミュニティは、学校の横に立派なヒンドゥ寺院もある。人懐っこくてかわいい子どもたちは写真を撮って欲しくてしょうがないらしく、わたしの行くところずっと後をついてくる。野良犬がたくさんいるので、子どもにずっと守ってもらえたのには助かったけれど。比較的きれいに整頓された学校の構内と寺院とは裏腹に、一歩外に出るともうそこら中ゴミだらけ。家はどこもボロボロだし、家と家の間の路地は、野良犬や放し飼いのヤギの糞を避けて歩くのさえ難しいくらい。そんなところを小さな子どもが裸足で走り回っている。一見貧しくて汚い村落なのだけれど、よく見るとどこに家にもサテライトのデッシュが。42インチ・フラット・スクリーン・テレビなんてものも家の中にはあるのかも。そんな、衛星放送よりゴミの収集や衛生管理のほうが先でしょう、というのはこっちの勝手な思い込みで、聞くところによればこの人たち、メインテナンスという感覚がないらしいのだ。破れても折れても色が褪せても壊れても平気。そして行き着くところまで行ったらその辺に捨てちゃう。だから、きっとこっちが思うほどに貧しいわけではないんだよね。アフリカなんかにも、そういうところは多いらしい。そんな価値観も世界にはあるんだなぁ。

Sunday, January 29, 2012

ニョニャ料理

古くからこの地に根付いていた中国系移民の子孫を総称してプラナカンといい、男性はババ、女性はニョニャと呼ばれる。この人たち、マレー文化と中国文化を折衷しただけでなく、さらにこの地ならではのインドやタイ、ビルマ、そして西洋の文化も柔軟に取り入れて、プラナカン文化というものを形成していった。ニョニャ料理は、そんなプラナカンの女性たちの家庭料理が起源。ペナンのニョニャ料理1号店という、ニョニャ・ババ・クイジーンというレストランに行ってみた。ペナンならではのショップハウスを改装した、外観・内装ともに趣きのあるとても素敵なお店だ。メニューの数は少ないけれど、どれもていねいに作り込まれた凝った味。開店と同時に行ったのでまだ忙しくなかったのか、英語の達者なオーナー・ニョニャがずっと相手をしてくれて、そんなアットホームなあったかい感じもまた、究極の家庭料理の心憎い演出なのだ。

ジューシーな肉と野菜がサクサクのクラストに入った
かわいい前菜、ニョニャ・パイティ

ポークを湯葉で巻いて揚げた春巻き(手前)
ヒカマと干しイカを炒めたサラダ
ちょっと切り干し大根を煮たような味がする
ペナン名物のカレー・カピタンは、
タマネギの甘さがマイルドなチキン・カレー

熟れ熟れのマンゴに黒餅米のソースをからめたデザート
プラナカンの庶民的バージョンなインテリア
ショップハウスの重厚で趣きのある外観

青いお屋敷と緑のお屋敷

19世紀末に栄華を誇っていたペナンの有力者のお屋敷。青いお屋敷がチョン・ファッチーさんのブルー・マンション。緑のほうが、ハイキー・チャンさんが建てたプラナカン・マンション。どちらも内部を見学させてもらえる。風水にこだわり、東洋と西洋が混在したなんともエキゾチックな空間。特にプラナカン・マンションのほうは、膨大な数のアンティークや所蔵品が展示され、当時の豪奢な暮らしがうかがえる。ブルー・マンションは、しばらくの間廃墟と化していた建物を当時のままに復元し2000年になって一般に公開されるようになったとのこと。その素晴らしい復元技術は感嘆モノなのだ。どちらのお屋敷も、美しい色といいゴージャスな内装といい、どこを切り取ってもフォトジェニック!

ジョージタウン

街ごとユネスコの歴史的世界遺産に指定されているという、ペナンの中心ジョージタウン。海岸線にはコロニアル建築の大きな建物が点在し、海岸線から一歩入るとチャイナタウンやリトル・インディアなどの古い繁華街の中に、ショップハウスと呼ばれる伝統的な2階建ての長屋が縦横無尽に連なっている。老朽化して捨てられたような建物も多く、悲しい風景もそこかしこに見られるけれど、古い建物に漢字の看板が連なった通りをトライショーという輪タクでゆっくり廻ってもらうと、とってもノスタルジックな気分にさせられる。人口比率の高い中国系が圧倒的に目立つけれど、豪華絢爛な中国寺院に混じってモスクやヒンドゥ寺院なども街のあちこちに点在。旧正月を祝う中国のにぎやかな音楽が聞こえていたかと思うと、角を曲がればインドの音楽、別方向からはスピーカーを通してコーランのお祈りも。お香に香りに包まれて敬虔な気持ちになったかと思えば、その直後にはさまざまなスパイスの香りやバーベキューの匂いに食欲をそそられる。人種と文化が複雑に入り組んでひとつの街を成すジョージタウン。たいていの人が自分の属する民族の言葉とマレー語と英語の3カ国語を話すという。アジアの混沌を象徴する街なのだ。

Saturday, January 28, 2012

ヒンドゥの祈り

カライさんの案内で、ヒンドゥ寺院でのお祈りを見学させてもらった。Balik Pulau(島の裏側という意味だそうだ)という小さな田舎の村まで、ペナン島中央の峠を突っ切って約1時間のドライブ。目指すお寺は、夕暮れののどかな田園風景の中にぽぉっと浮かび上がった明かりと、むせるようなお香の煙の中にあった。小さなお寺では、ローカルの人たちが、ココナッツの葉とバナナの木の幹を使って、お祝いの飾り付けをしている最中だった。明日ここで結婚式があるらしい。上半身裸の年老いた司祭は、インドから派遣されて来ている人だそう。 ある日突然目を開けたといわれる奇跡の仏像がこの寺にはあるそうで、それも見せてもらった。信者さんに混じって神聖な煙を浴びさせてもらったあと、わたしも額に白と赤の灰のような粉をこすりつけてみる。なんでもいいから祈れと言うので、世界の平和と相互理解について(そういう気持ちになるのよ、こういうところにいると!)祈ってみた。考えてみたら、「祈る」なんてこと、わたしの日常生活にはほとんどなくなってしまったなぁ。カライさんやその息子さんと親戚の人たちの祈る姿を見ながら、こういうことを代々繰り返しながら「祈り」が自然に生活の一部になっている暮らしって、とっても素敵だなぁと思う。

ヒンドゥ寺院のメインの祭壇
のどかな田園風景の中に、ぎょっとするような5つの大蛇の像。
それに向かって熱心に祈りを捧げる信者さん
神聖な煙を浴びて額に灰をつける
お堂の端っこに座って熱心に祈る信者さん。
祈る場所はどこでもいいみたい 
ココナッツの葉とバナナの木で
結婚式の飾りつけが施された参道入り口

Friday, January 27, 2012

バナナリーフ・ミール

リトル・インディアにランチに連れて行ってもらい、インド料理のバナナリーフ・ミールをごちそうになった。バナナリーフといってもバナナの葉を食べるわけではなく、注文すると大きなバナナの葉をテーブルに置いてくれて、それがお皿がわり。ウエイターが、3種類の野菜の付け合わせと、ステンレスの器にぎゅうぎゅうに詰まったライスをパカッと逆さまにして、葉っぱの上に置いてくれる。さらにステンレスの器に入った何種類かのカレーソースと、ナン・ブレッドをフライにしたようなおせんべいが加わって、セットメニューの完成。通常バナナリーフ・ミールにつくライスはプレーンな白飯なんだそうだけれど、連れていってくれたカライさんが、初体験のわたしたちのために特別にチキンライスを注文してくれた。カレーは、辛すぎずコクがありすごく美味しい。チキンライスのチキンも、スパイスの味がよくしみていてとてもジューシー。ライスは結構な量なのだけれど、味が濃いわりにはしつこくないのでどんどん胃袋に入っていく。揚げたナンを砕いてライスに混ぜてカレーをかけると、食感に変化が出てこれもまた美味なのだ。まわりを見ると、どの人もみんな葉っぱの上の具を指でグチャグチャと混ぜて、そのまま手づかみで食べている。ちょっと抵抗があったので、わたしはフォークとナイフを持ってきてもらった。そしたらフォークでバナナの葉を刺してしまい、ちょっと穴を開けちゃった。ごめんなさい! 手づかみで食べると、きっと夜まで指がカレー臭いのだろうなぁ。食べ終わるとバナナの葉を手前に半分に折り畳んで、食事終了の合図。お腹はいっぱい!

野菜の付け合わせを盛ってくれるウエイター

完成図 
食事に連れて行ってくれたカライさんと息子さん

Thursday, January 26, 2012

ダイソー

突然ですが、ステイしているペナンのホテルのすぐ隣のショッピング・モールに、100円ショップ・ダイソーが。マレーシアでは全品5リンギット。USドルに換算すると、1ドル60セントくらいかな。円にすると125円くらい? 100円よりもちょっとだけ高めだけれど、ま、輸入品ですものね。生活に関わるあらゆる商品が置いてあるので、長期ホテル滞在に足りないものを調達するのにはとっても便利。今まで日本でもほとんど行ったことのなかった100円ショップだけれど、ここに来てほぼ1日おきくらいの頻度でお世話になっている。このニッポンのダイソー、シンガポールにも5店舗あるというから頼もしいのだ!

Wednesday, January 25, 2012

Kek Lok Si Temple(極楽寺)

ペナン・ヒルの麓にあるマレーシア最大の仏教寺院ケ・ロク・シ・テンプル(極楽寺)。広大な敷地の中にいくつかの寺院、庭、お堂、彫像などがあり、ハイライトは中国・タイ・ビルマの建築様式をひとつに積み重ねた7層から成るパゴダと、高崎観音を思い出させる巨大観音像。膨大な数のランタンや、金銀赤青黄に彩られた数々の装飾の中を歩いていると、なんだかどっかにいっちゃったみたいで、まさにこれが極楽のイメージというわけなのね。こう言っちゃぁなんだけど、ここは仏教界のディズニーランド。拝観者(観光客)は様々な様式の建物(アトラクション)に列を作って入場し、お香をたいたりお札を買って願いごとを書き込んだりお賽銭をあげて祈りを捧げたり(アトラクションを楽しんで)、ケーブルカーに乗って高台の観音堂(シンデレラ城)を訪れ、日暮れを待って、エレクトリカル・パレードさながらのライトアップを拝む。そして最後は世界共通、ギフトショップを通ってのお帰りとなる。でもまぁ、一見の価値はある。とにかく広大だし、贅を尽くした建造物はどれも見応えたっぷり。高台からの眺めもいいし、下品なくらいのにぎにぎしいライトアップも、ここまでやってくれれば脱帽という感じ。物見遊山の観光客も多いだろうけれど、長年の夢が叶って遠くからやってきたという人もたくさんいるのだろう。わたしは敬虔な仏教徒ではないので、ちょっとシニカルな目線で見てしまいましたけれど、バチが当たりませんように。

 

Tuesday, January 24, 2012

ディビッド・ブラウンズ・レストラン

ペナン島を開拓した18世紀のビジネスマンのひとり、ディビッド・ブラウンが、当時ペナン・ヒルに建てたバンガロー。ここが英国料理を出すお店として、登山鉄道終点駅のすぐ近くの小高い丘を上がったところで営業している。多くの観光客は、この「小高い丘を上がる」ということまではしないらしく(お値段もそれなりなのでね)、ここまで来ればやっと人ごみを逃れて、避暑地の雰囲気が味わえる。せっかく来たので、イギリス風のハイ・ティーを体験。緑の豊かなゆったりとしたお庭で、ちょっと息苦しくさえもあるペナンの喧噪から、ひととき逃れてほっとできる瞬間なのだ。

ペナン・ヒル

大渋滞の中、バスと登山電車の合計3時間をかけてやっとこさたどり着いたペナン・ヒルは別天地なのだ。下界の暑さと排気ガスが嘘のような、ひんやりとした心地よい風と緑の匂い。眼下にはジョージタウンの街並みとペナン・アイランド・ブリッジ、その先にはマレー半島と、絶景が広がる。ここはその昔、イギリス東インド会社の入植者たちによって開発された避暑地のひとつだそう。それにしても、避暑地の静けさには今やほど遠く、ペナンを代表する観光名所のひとつは、旧正月の大型連休を利用して遊びに来ている観光客でごったがえしている。頂上の広場には、物売りさんが軒を列ね、写真やボディ・ペインティングのブース、似顔描きなどもお店を出していていかにもお祭り騒ぎ。そうかと思えば、ヒンドゥ寺院とモスクが並んで建っている。このごちゃまぜ感は、いかにもアジア。

ペナンの街と対岸のマレー半島を一望

ヒンドゥ寺院と....

....モスクが隣合わせ

登山鉄道駅の屋根の上から観光客の大群を眺めるサルの親子

Sunday, January 22, 2012

Clan Jetties

街全体がユネスコの歴史的世界遺産に指定されているペナンの中心地、ジョージタウンの端っこにあるクラン・ジェッティは、港に突き出るユニークな桟橋の集合体。それぞれの桟橋はリムさん、タンさんなどの姓別ごとに水上家屋の群れで出来ていて、今でも船に水や物資を供給する役割を果たしているんだそう。今回連れて行ってもらったのは、いくつかある桟橋の中でも一番大きな周さんのジェッティ。水上に延びる桟橋の、細長い板の路地の両側に寄生するように家屋が連なり、その中にはグロセリー・ストアや中国寺もあったりする。小さな家々に大家族がぐちゃっと住んでいる様子で、どこの家にも通路からのぞける場所に立派な仏壇が設置され、住民の信心深さをうかがわせる。数年前まではヤクザの巣窟として、地元の人は誰も近づかなかったエリアだそうだけれど、世界遺産指定とともに今では観光名所となりつつあるそう。黄昏れ時の桟橋をより趣き深い風情にしているのは、きれいに飾り付けられた旧正月のランタンの明かり。通路にじゃがみこんで、スタイロフォームに入った持ち帰り弁当を食べているお年寄りでさえ、絵になってしまうのだ。

火鍋

旧正月除夜、ということでお店はどこも閉まっている。ジョージタウンを探し歩いてたどりついたのが、「ゴールデン・バーベキュー」というチープな名前の火鍋やさん。このクソ暑いのに鍋かい。でも他はどこもやってないので仕方がない。がらんとした店内には不安になったけれど、聞くと今夜は予約でいっぱいだと言う。ひとつだけ空いているという席に案内されて待っていると、予約客が続々と来るわ来るわで、店はあっという間に大盛況。みなさんニューイヤーズ・イブのお祝いに火鍋なんですね。この店、ひとり26リンギット(約US9ドル)の基本料金で食べ放題。店内のセンター・テーブルには、魚介類から肉類から野菜からきのこからライスからヌードルから、考えつく限りあらゆる種類の材料とスパイスが並べられ、そこから自分の好きな材料を持って来て自分のテーブルで調理する。調理法は、プレーンなスープと辛いスープのふたつに分かれた鍋に材料を放り込むか、鍋の周りにアルミホイルを貼った鉄板でグリルするかの2種類。材料があまりにたくさんあるので、目移りして思わずたくさんとってしまいそうになるけれど、残すと100グラムにつき5リンギットの罰金だそう。ワイワイとした店内の熱気と、なぜか急いで食べなきゃという気分を煽られる、中国のニューイヤー・ソングのBGM。火鍋の熱さも手伝って、汗だくでへとへとになったのだ。のんびりとした雰囲気のジョージタウンの旧正月の除夜に、思いもかけない体力勝負のディナーは、味と体験、ともにエクセレント!

がらんとしたストリートには、ここだけ人だかり
やり方のわからないわたしたちに調理法を教えてくれるお店の人
旧正月のお祝いはみんな赤い服を着るらしい
別テーブルでは、お店の人がラムをグリルしてくれる
焦るように食べたけれど、よく見ると、
歴史を感じさせる趣きのある外観なのだ

Saturday, January 21, 2012

ヘビ寺

不思議なヒーリングの力を持ったとされるChor Soo Kongという僧侶に捧げて建てられたというヘビ寺。生前この僧侶がジャングルに棲息するヘビのためにシェルターを作ってあげていたということから、この寺の建立後、ヘビたちが自発的にここに現れるようになったという。今でもそうなんだって。ホントか!? お香の煙がたちこめる本堂内をよく見ると、ホント、あちこちに大小さまざまのヘビが。日本でいうところの毒蝮。ヘビたちはお香の神聖な煙で無害化されていると考えられているのだけれど、一応安全のために毒は抜いてあるそう。でも牙は抜いていないから刺激はしないでね、ということです。本堂脇の建物には大蛇がいて、スタッフが観光客の体に絡ませて写真を撮らせていたけれど、わたしにはそういう趣味はないのでパス。世界にもこんな寺院はここだけだろうとのこと。でしょうねぇ。

こんな感じで、寺のあちこちにヘビが。
ヘビを刺激しないでくださいとの注意書き 
大蛇との撮影を楽しむ観光客。キモチ悪いよ....
お香をたいて、ヘビ無害化のお手伝い

Thursday, January 19, 2012

ハニーレモン

見学に訪れた学校の校長先生がおみやげにくれたハニーレモン。近所の農園で栽培しているものだそう。みずみずしい切り口からのぞく果肉の色も、熟れた果実のフレッシュな甘さもみかんそのものなのだけれど、これは正真正銘レモンなのだ。泥のついたままの形の揃わないハニーレモンを5つ。むき出しでホイっと渡してくれる素朴さが、この学校の素朴さと大らかさを象徴しているようで微笑ましい。忘れられないマレーシアの味になりそうだ。

小学校見学

ペナンの街から橋を渡ってマレーシアの本土を車で約1時間、農業中心の小さな村にある小学校の見学に行った。ゴムの栽培をするプランテーションや、油を採取するヤシの木の林に囲まれた、キンダーから6年生まで全生徒250人に満たない小さな学校。木造のカラフルな校舎は、南国の植物に彩られてよく手入れされた中庭と調和して、明るくとても可愛らしい。ちょっとシャイだけれど純粋な笑顔の子どもたちとフレンドリーな先生たちが、わたしたちビジターを大らかに迎えてくれた。校長先生の英語はアクセントが強くて、わたしには半分くらいしか理解できなかったけれど、それでもていねいに学校の施設を案内してくれ、地方の学校や先生たちのおかれている状況、授業をすべて英語で教えるように指導したかと思うと、またすぐに現地語に戻すように方針を行ったり来たりする教育行政の無責任さについてなど、抱えている問題についても一生懸命語ってくれた。100%ムスリムのここの生徒たちは、毎週水曜日の放課後にはこの学校とは別に、宗教学校で自分たちの宗教を細部に渡って勉強しているそう。そして生徒の学力のレベルは恐ろしく低いらしい。この豊かな自然の中で純粋な面持ちで授業に取り組む子どもたちに、してあげられることは何なのか、う〜んと考えさせられてしまうのだった。

校長先生