アート・インスティチュートで明日から開催される「チャールズ・レイ」特別展の彫刻家本人によるレクチャーとプレビューに行った。大阪の木工職人と共に構想から10年かかって作り上げたという「Hinoki」と題した巨大な倒木の彫刻や、イタリアの報道で物議を醸し撤去になったという「古代のヴェニスの蛙を持った裸の少年」も来ている。「彫刻とはオブジェそのものだけでなく、その周りに作られる空間も含めてがアートである」というレクチャーでの本人の言葉通り、アート・インスティチュート・モダンウィングのシンプルで静かなホールにぽつりぽつりと設置された精細でユニークな作品たちは、明らかに贅沢な空間取りが意識されている。プレビューでゆったり鑑賞できたのはラッキーだった。夜の美術館というのもなかなかステキ。大きな窓を通して見える暮れゆく街のトワイライトも、作品の背景のニクい演出のひとつになっているのだ。それにしても、モダンアートって大好き。受け取る人の受け取り方でどのようにでも解釈できるし、どんな解釈も間違いじゃない。
「Hinoki」について語るご本人 |
カリフォルニアの国道沿いで 嵐のあとに出会った倒木がヒントになったという「Hinoki」 こんな広い空間でも、ファインダーに入りきらない |
そして精細なディテール。そりゃ10年かかるよなぁ〜 |
ベニスで撤去になったパブリックアート 「カエルを持った少年」 実物大でもなく巨大でもないこの大きさは 設置された場所にヒントがあるのだろうけれど、 ここにあると、なんでこの大きさ?っていう この中途半端さがおもしろい |
夜の帳が降りる街の風景をバックに こんな風に寝てみたい.... |
この贅沢な空間取り |
ポンティアック・グランダム。 グラスファイバーで出来た実物大の作品は、2ヶ月余りの間、 事故車の保存現場を回って各パーツのモデルを探して作り上げた、 「A perfect version of a crashed car」だそう |
「チャールズ・レイ」展は10月まで。 この贅沢な空間が10月まで続くのだから、 ミロでもゴッホでもないのにどんだけすごい人なんだ!? |
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