Monday, October 31, 2011

ハッピー・ハロウィン!

モンスターたちが乗って来る仕事帰りの電車。あちこちのテーブルでおかしな格好の人々が食事をしているレストラン。10月31日は本当に奇妙な日だ。わたしの住むNorth Halstedのボーイズ・タウンでは、毎年ハロウィン・パレードが行われ、スゴい人出になる。今年は第15回目。いつもの静かな月曜日の夜とはうってかわって、大変な騒ぎになった。わたしがここに引っ越して来た頃は、地元の子どもたちが親と一緒にただ歩いているだけというような素人っぽいパレードだったのが、ここ2〜3年で急に有名になり、かなり本格的な人々が参加するようになって、遠くからわざわざ見物に来る人も増えている。パレードのゴールにはステージが設けられ、最も怖いコスチューム、ベスト・グループ、ペット・コスチューム、オリジナリティなど、いくつかの部門別にベスト賞が選ばれて賞金も出るらしい。今のところパレードには誰でも無料で参加できるけれど、こう人気が出てくると、近いうちには、予選を勝ち抜かないと出られないとかそういうことになってくるんじゃないだろうか。みんな相当にアイディアを練って準備に時間をかけていると思われる。バカげた祭りだよなぁと思いながらも、毎年この日はこのパレードを楽しみに、急いで仕事から帰って来るわたしなのだ。

Sunday, October 30, 2011

トリック・オア・トリート

明日はハロウィン。10月最後の日曜日の午後、近所の公園はコスチュームをまとったカワイイ子どもたちで溢れた。郊外に較べると子どもの数の少ないウチの近辺は、子どもたちが「お菓子くれなきゃ、イタズラしちゃうぞ~」と一軒一軒訪ねて歩く環境にはないので、ボランティアがこうして公園をデコレート。町内会の子どもたちを招待して、トリック・オア・トリートを一箇所でまとめてやってしまおうという趣旨のようだ。近辺の商店からのお菓子の寄付や、アイスクリーム・バンなども登場。コスチューム・コンテストも盛り上がって、子どもたちも親たちもみんなが楽しんでいる微笑ましい日曜日だ。

Saturday, October 29, 2011

コミュニティ・ヨガ

2日続けてヨガ・ネタで恐縮ですが、ウチのすぐそばのモクシャ・ヨガ・センターには毎週土曜日、コミュニティ・ヨガというクラスがある。登録や予約、チケット購入などの必要はなく、誰でもどんなレベルの人でも気軽に参加できるオープン・クラス。といっても、参加者のレベルは比較的高いように思う。インドから何十年ぶりに帰ってきました、みたいな瞑想的な容貌の人とか、一般人には何に使うのか見当もつかないような、やたら凝ったグッズを並べてる人とか、ポーズをとりながら何か呪文のようなものを呻き出す人とか。そんな人たちが、照明を落としてインセンスの香りに満たされたスタジオで、いたって真面目に取り組むヨガ。会社の会議室ヨガにくらべたら圧倒的に本格的だ(当たり前か)。ちょっと混んではいるけれど、たっぷり90分の本格的なヨガが無料なのだから、これは絶対にお得。そんなわけで、最近のわたしはやけにヨガ環境に恵まれているのだ。

Friday, October 28, 2011

会社でヨガ

毎週金曜日にヨガの先生がオフィスに来てくれて、会議室で昼休みに行われる「Yoga for Work Place」というヨガ・クラス。トイレで着替えてエレベーターを降りればそこはヨガスタジオ、という気軽さが気に入っていて、ほとんど毎週参加している。肩がこる、腰が痛い、目が疲れた、精神的ストレスでまいっている等々、オフィスにありがちな心身の疲れを緩和してリラックスさせてくれる、やさしいヨガの45分間だ。最後のクールダウンの5分間で、わたしはいつもすとんと眠りに落ちてしまうので、そのあとデスクにもどるのがとてもツライのが難点といえばちょっと難点。でも終わったあとはやさし~い気持ちになれて、午前中のボスの言動にはらわたが煮えくり返ったことなどはすっかり忘れてしまう。そういう効果までをも含めて「Yoga for Work Place」なんだな。会社もうまいことを考えたものだ。

Thursday, October 27, 2011

3000ヒット

3月から書き始めたこのブログ、アクセスが3000ヒットを超えました。繰り返し訪ねて来ては、わたしの日々の独り言におつきあいくださる読者のみなさん、いつもどうもありがとう! 観察する心を磨きながら、これからも日々の暮らしの出来事を、なるべくたくさん更新していきたいと思います。サポートよろしくお願いします。「Like」やコメントも入れてね!

Monday, October 24, 2011

駐車違反

あっちゃー、やられた! パーキングのチケット、たった15分の超過で違反を取られた! 罰金50ドル、高価な駐車料金になってしまったのだ (涙) 楽しい時を過ごしているうちに、うっかり時計を見過ごしてしまった大失敗。こんなふうにして、いったい一日に何人の人が罰金をとられているのだろう。シカゴ市内のストリート・パーキングがほとんど全てパーキング・メーター制になったのはついここ1〜2年くらいのことで、これによって市はだいぶ収入を増やすことができたのではないかと思う。そして罰金もまた大きな収入源なのだろう、かなり厳しく取り締まっているようだし。オンラインで支払いを済ませると、罰金であるにもかかわらず、Thank you for your payment と、お礼のメッセージをもらえるだから笑ってしまう。

赤字財政に苦しんでいるシカゴ市は、ここに来て先週また新たな交通違反のルールを決めたらしい。毎年更新が義務づけられている、車のフロントガラスに貼る税金支払い済み証明ステッカー。期限の切れた古いものを貼ったままにしておくと、たとえ今年の新しいステッカーが隣に貼ってあったとしても、罰金120ドルだって。ばかげている。安全のための交通ルールではなく、金策のために捻り出された、これは陰謀だ。賢い市民は、こんなくだらないトリックにハメられては絶対にいけないのだ!

Wednesday, October 19, 2011

ユニクロ

東京の実家のすぐそばに、世界一大きいユニクロが出来たと家族揃って大騒ぎしたのはついこのあいだのことだったのに、もう威張れなくなってしまった。先週末、ニューヨークの5番街ミッドタウンに、売り場面積世界一のフラッグシップ店がオープン。1週間おいて今度の週末にも、同じ5番街34丁目にもう一軒がオープンだそうだ。5番街!!? 世界に誇る高級ブランド・ストリートにユニクロだって! この2軒の巨大店舗のためにユニクロは1200人を雇用したというのだから、最近滅多に聞かない景気のいい話だ。GAPが全国的に大幅な店舗数縮小を発表したのはつい先週のこと。そんな競合相手の気弱な姿勢をモノともせずに、2020年までの目標売り上げ100億ドル、全米の主要都市すべてに店舗をオープンするという強気ぶり。「我々の商品はイノベーション。ライバルはGAPではなく、アップル」なんだって。さてシカゴにはいつやってくるのだろう。窓越しに木枯らしの舗道を眺めながら、シーズン初めてヒーターのスイッチをオンにした今日、ヒートテックが恋しくなった。

Tuesday, October 18, 2011

ランニング・セミナー

1周期16週のマラソン・トレーニングのプログラムを真面目にこなしていくと、後半で必ず足や腰に痛みが出てきてしまうのは、ランニング・フォームが問題ではないかと常々思っていたところに、Fleet Feet SportsからGood Form Running Clinicというテーマのセミナーのお知らせ。シカゴ・マラソンも終わって一段落の、ちょうどいいタイミングだった。スポーツ店の2階の講義室で、パワーポイントを使った全体講義のあと、ひとりひとりのランニング・フォームをビデオで撮影して分析してくれる。わたしの欠点は、腕の動きが固まり過ぎていることと、かかとから足を着地させてしまうことなんだそう。肩を下げて腕をリラックスさせ、足の裏全体が均等に同時に着地するようにするともっとカラダへの負担が少なくなるということ。そうは言っても、くせになってしまっているカタチを長距離ランの中で変えようとするのはなかなか難しいと思うのだけれど、普段の走りの中で時々意識してカタチをリセットする練習の仕方などを教えてもらった。そして、どんなに速いペースで走る人も、どんなに遅いペースで走る人も、1分間に左右合わせて180歩で進むことを目指すといいのだそう。考えたこともなかったことなので、いったい自分が1分間に何歩使っているのか見当もつかないけれど、普通の人はたいていそれよりだいぶ少なく、180というのはかなり難しい数字なんだって。180歩を目指して走るようにすると、着地も自然に足の裏全体で降りるようになってくるというから、不思議~。今度走りに出る時には、万歩計使ってみよう。

今日の話の中でもうひとつびっくりしたこと。シカゴのようなフラットなマラソンコースのほうが、アップダウンのあるコースより楽なのだとわたしは思いこんでいたのだけれど、フラット、アップヒル、ダウンヒルとそれぞれに使う筋肉と使い方が異なるので、逆に高低差に富んだコースのほうが、筋肉をバランスよく使うことができてカラダへの負担は少ないのだそう。へ〜、そうなんだ。ビデオを見るとよくわかるけれど、走っている間には、両足がどちらも地面に着いていない状態の時間というのが思いのほか長い。普通の日常生活の中では、そんな状態はカラダがほとんど経験しないので、それをたくさん経験させる長距離ランというのは、たいへん優れたエクササイズ、なんだってさ!

....と、ランニングを始めて6年で6回フルマラソンを走った末に、初めて参加したランニング・セミナー。目からウロコだったぁ。2人のトレーナーによるこんな1時間のたっぷり講義がなんと無料。やっぱり好きだよ、シカゴのランニング・コミュニティ!

Monday, October 17, 2011

「エンディング・ノート」

シカゴ・インターナショナル・フィルム・フェスティバルから日本映画をもう1本。「エンディング・ノート」 “Death of a Japanese Salesman” というあまりかっこよくない英文タイトルにはがっかりしたけど、「終活」と名付けた父親の最期の日々に纏わる家族の悲喜こもごもを描いた、素晴らしいドキュメンタリーだった。同じような経験をしているわたしの場合は、どうしても涙なしでは見られない部分が随所にあったけれど、決して泣かせを狙った重たい映画ではなく、明るくニュートラルで、飽きさせない構成になっている。そして、自身の父親の死にゆく様を最期までカメラに納め、観客の視点にたって編集し完成させた、33才の女性監督の勇気と決意には脱帽なのだ。

今年のシカゴ・インターナショナル・フィルム・フェスティバル。観る機会を得ることのできた2本の日本映画は、どちらも人生の最期を迎える人とその家族がテーマだった。現代の日本のテーマだ、っていうことでもあるんだね。

Sunday, October 16, 2011

ハイビスカスの冬支度

季節のお仕事のひとつ。ベランダで夏の太陽をたっぷりと浴びた植物たちを、初霜が降りる前に家の中にもどしてあげなければならない。長年の愛情のおかげで、観葉植物というよりは木と呼んだほうがふさわしいくらいの大きさになったハイビスカスをどうやって運ぶか、悩んでいたらいいものを見つけた。キャスター付きプラント台。一番大きい17インチのをHome Depotでゲットしてきた。それでもこの台に載せるのは一苦労。やっとの思いで載せたら、あとはスルスルと運ばれて、天窓下の冬の定位置にすっぽり収まった。いや〜、5月にここから動かした時に較べたら、またひと回り大きくなりましたね。あたたかい室内で、お天気のいい日には天窓からの冬の柔らかい日差しを浴びて、来シーズンまでぬくぬくと元気でいて欲しい。

Saturday, October 15, 2011

シカゴ・インターナショナル・フィルム・フェスティバル

今年で第47回目という、映画界にとってはけっこう名高い映画祭らしいけれど、わたしにとっては年に一度日本の映画を劇場で観るための機会となっている、シカゴ・インターナショナル・フィルム・フェスティバル。今年はChronicle of My Mother「わが母の記」を観た。日本では来年封切りだそうで、封切りよりも前にコンペに参加という珍しいケースだ。原作は井上靖の自伝。演ずるのは樹木希林と役所広司。シリアスな内容をコミカルに表現して、泣きと笑いのバランスがとてもいいステキな映画だった。監督さんは来ていないようで、残念ながら舞台挨拶やインタビューはありませんでした。

Friday, October 14, 2011

シカゴ・チャイナ・タウン

中国系アメリカ人で、両親は今もシカゴのチャイナ・タウンに住んでいる職場の同僚ティナの案内で、チャイナ・タウンの探検に出かけた。サンフランシスコやニューヨーク、あるいは横浜に較べても、うんと小さいシカゴのチャイナ・タウンだけれど、こうしてインサイダーの案内で廻ると意外に広くて奥が深いことがよくわかる。中華門をくぐって入る古い方のエリアは、1世2世など古い代からの住人が陣取っている地域。その中でも、このブロックは○○一族、このブロック△△一族という風に、広い意味での親戚同士がそれぞれのブロックに固まってビジネスを営んでいるんだそうだ。ティナの属するモイ一族も、ひとつのブロックの中にコミュニティセンターと呼ばれるビルディングを持ち、隣接するいくつかのビルには飲食店や雑貨店、法律事務所や旅行代理店、薬局や医院などが入っている。カフェは一族のお年寄りの溜まり場で、一日中わいわい賑わっているのだそう。そういうごちゃごちゃとしたビルディングの間に、ただ歩いていたら見逃してしまうようなひっそりとしたたたずまいで仏教教会やクリスチャンの教会があり、また大通りからちょっと入ったところには学校や公園があり、そういうところは一族を超えたコミュニティのスペースとして機能しているのだそうだ。小さいながらとても充実したチャイニーズ・アメリカン・ミュージアムでは、ミッドウエストの中国移民の歴史や文化に加えて、ゴールドラッシュの時期に大儲けした中国人を締め出すために発効されたアメリカ初で唯一の人種差別に基づいた法律の話や、2008年の火事で甚大な損害を被ったミュージアムを再開するために、チャイナタウンがどんなふうにしてどれだけの寄付を全国から集めたかなど、おもしろい話がたくさん聞けた。シカゴにはメキシコやギリシャ、インドや韓国など、様々なエスニック・タウンがあるけれど、その代表とも言えるチャイナ・タウン。今までは食事に来るだけの場所だったのが、今日の探検のおかげで少し見方が深くなり身近な存在になったような気がする。

ティナを真ん中に探検隊一同
チャイナ・タウン再開発の時に建てられた
九つのドラゴンを象ったセラミック・レリーフのウォール
旧市街の入り口、中華門
「The world is commonwealth」と英訳されていた
中華門の下でシカゴ・マラソンを応援してくれたドラゴン
普段のおうちはミュージアム内だったのね

Monday, October 10, 2011

ポスト・マラソン

マラソンの翌日は、完走したランナーのために、ナイキ・タウンや地元のスポーツ店Fleet Feetが、リカバリー・マンデーということでさまざまなお祝いのサービスをしてくれる。メダルの裏に名前を彫ってくれるのも無料。マッサージスクールと提携したチェア・マッサージも無料。順番を待っている間にはビールまで配ってくれる。店員さんたちはみな笑顔と「Congratulations!」という言葉を絶やさず、完走者にとってはとても気持ちのいいサービスなのだ。もちろん、フィニッシャーズ・アイテムと称した様々な商品もお買い上げいただけます。「Own Chicago」というキャッチフレーズだったナイキのポスターが「You Owned Chicago」という過去形に変わっているところも心にくい演出。アメリカの商業主義は、人々のお祭り気分を盛り上げるのが本当に上手いと思う。そしてその罠にいつもまんまと引っかかるわたしなのである。

Sunday, October 9, 2011

シカゴ・マラソン

素晴らしい秋晴れのシカゴ・マラソンとなった。わたしのほうは予想通り、休み休みで、完走を威張るにはほど遠い結果ではあるけれど、さっと走り抜けてしまうにはあまりにももったいない秋の一日だったので、ゆっくり時間をかけてゴールした、ということにしておこう。疲れた〜、大変だった〜。でもこんなに大変な思いをしても、終わってしまうとなぜか、楽しかったという気持ちになってしまうのがマラソンの不思議なところ。どうせやりたくなってしまうのだから、来年は最初から登録をして、ちゃんと準備をしてレースに臨もう。変化に富んだユニークな地域を駆け抜ける楽しいコース設定と、その間途切れることのない声援を送り続けてくれるシカゴの人々。シカゴ・マラソンはやっぱり最高のレースだ。

Saturday, October 8, 2011

インディアン・サマー

秋の最初の寒さが続いたあとに来る高気圧が作る10月晴天を、インディアン・サマーと呼ぶ。9月の長雨からうってかわって、 「なんて見事な秋晴れ!」という日がここ数日間続いている。こういう天気の時は何をやっても気持ちがいい。コートを脱いで半袖にもどった人々もみな機嫌がいい。厳しい冬を前にした束の間の幸福。さぁ、この気分のまま明日はマラソンだ。

エバンストン、オフィス街の昼休み
CTA線路脇の紅葉
ウチの窓から

Friday, October 7, 2011

シカゴ・マラソン・エキスポ

Let’s Run Together... ということで、シカゴ・マラソンの週末が始まった。45,000人のランナーが参加する世界的な市民マラソンは日曜日。どうやら見事な秋晴れの一日になりそうでとても楽しみだ。走る予定はなかったのだけれど、空きがあるということでつい手を挙げてしまった。そしてこのエキスポに来ると、多くのランナーのエネルギーに巻き込まれ、またそれを盛り上げるスポンサーの罠にはまって、俄然やる気が沸いてきてしまう。トレーニング不足ではあるけれど、走れるところまで走ってみよう!

Thursday, October 6, 2011

フジコ・ヘミング・コンサート

オフィスから歩いて1ブロックのところにこんなステキなコンサート・ホールがあるなんて知らなかった。ニコルス・コンサート・ホール。1900年代初頭に建築された教会の建物を改装して2003年にオープンした、550人収容の、こじんまりとしたとてもエレガントなホールだ。コミュニティのイベントから世界的に有名なミュージシャンのコンサートまで、様々なタイプのミュージカル・パフォーマンスに対応できるらしい。今日はこのホールでフジコ・ヘミングさんのコンサートがあるというので、初めて足を運んだ。フジコ・ヘミングさんは最近の日本でブレークしたピアニストだそうで、わたし自身はあまりよく知らなかったのだけれど、複雑な生い立ちと相まって共感を呼びブームになったのだそう。専門家に言わせればテクニック的にはいろいろ指摘される部分もあるのだろうけれど、本人の生き様が「アート」という形になって人々の心を動かすという点では、すばらしいアーティストといえる。おおかたの人が知っている曲ばかりでいかにも大衆向けではあったけれど、ふだんあまりクラシック音楽に触れていない人でも楽しむことのできる2時間だったと思う。エバンストンというチャーミングな街にぴったりくるステキなホールに、美しくダイナミックなピアノのアコースティック・サウンドが響きわたった。

Nichols Concert Hall
フジコ・ヘミングさん。
コンサート中は撮影できなかったので、
写真はフライヤーからお借りしました

Wednesday, October 5, 2011

iSad

アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。残念だ。この人のおかげで今のわたしの暮らしがあると言っても過言ではないほど、わたしはアップル・コンピュータとともにキャリアを積み重ねて来た。そして世の中にはわたしのような人がいったいどれくらいたくさんいるだろう。アップルの新製品が出ると聞くだけで、毎回どれだけワクワクさせてもらったか。56才、若すぎる天才の死。この人なしの明日からの世界は、今日とはきっと違ってしまう。たくさんの興奮をありがとう、Mr. Jobs。

‎"Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose. Stay hungry, stay foolish." Steve Jobs

Tuesday, October 4, 2011

吉乃川ディナー

新潟県長岡市の酒造「吉乃川」の社長さんが、日本人フレンチ・シェフのヨシさんとタイアップして、ステキなディナーの会を催してくれた。アペタイザーから始まってスープ、メインディッシュ、デザート、それぞれのメニューに合わせた4種類の日本酒と食後酒、計5種類のお酒をテイスティング。原酒、純米吟醸、大吟醸など、それぞれのお酒に関して社長さん自らが通訳付きで説明もしてくれた。ロブスターとマッシュルームのコンソメどびん蒸しスープに合わせたにごり酒は、アメリカ・オレゴン製「吉乃川」、デザートの後に出された食後酒は、コンペティション用に開発され市場には出ていないものだそう。フランス料理を日本酒に合うよう少しずつ日本のテイストを取り入れてアレンジしたヨシさんのお料理も絶品。35人のゲストがこの貴重な機会を楽しんだ。「吉乃川」酒造は創業450年で現社長は19代目。戦国時代から続いている家業ということになる! 国の歴史が200年そこそこのアメリカ人にはなおのこと途方もない年月に聞こえることだろう。アメリカ進出を狙って、こんな形で地道な市場調査を行っている19代目。伝統的な日本食に特化せず、ジャパニーズ・フレンチに目をつけたというのもなかなかユニークな視点かも。円高が今はちょっと大変だけれど、がんばってもらいたいものです。

Sunday, October 2, 2011

ピーターとコンラッド

友人のゲイカップル、ピーターとコンラッドが3週間後に結婚する。結婚式はバンクーバーでなんだけれど、我々シカゴの友人たちの間で、お祝いのサンデー・ブランチを行った。今年の6月にイリノイ州もCivil Unionという同性のカップルに異性同士の結婚と同じ権利を与える法律が施行され、正式にゲイの結婚が認められたわけだけれど、彼らの結婚はこの法律の施行前から計画されていて、とっくの昔に同性結婚を認めていたカナダがピーターの故郷であるということもあり、バンクーバーでの結婚ということになったそうだ。シカゴ・トリビューンの統計によれば、イリノイのゲイの家庭数は2000年から2010年の間に40%以上アップしたそう。ゲイの人たちもよりオープンになり、こういった法律の施行も当然の成り行きなのだろう。一緒に暮らし始めてもう10年になるというピーターとコンラッド。ふたりともきちんとした職業を持って市民としての役割を立派に果たし、たくさんの友人がいるステキなカップルだ。10年目のアニバーサリーを機に結婚という「手続き」を決めたということだけれど、こういう人たちがもっともっと暮らしやすい社会になってくれたらいいなぁと思う。

Saturday, October 1, 2011

Ravenswood Art Walk

長雨からやっと解放された10月の第一土曜日は、ちょっぴり風が冷たいものの美しい秋晴れ。きりっとした空気の中を自転車をこいで、Ravenswood Art Walkをのぞきに行った。メトラの線路沿いのRavenswood通りは、煉瓦造りの倉庫が並び、アーティストのスタジオやアンティーク・ディーラーのウェアハウスがたくさん入っている。Ravenswood Art Walkは、10月のシカゴ・アーティスト月間の皮切りのイベントで、この街のアーティストがそろってスタジオを開放し、見学者は地図の番号にしたがって各スタジオの作品を見て回る。アートフェアと称した夏のストリート・フェアとは勝手が違い、ビールやホットドッグなどの屋台やにぎやかなバンドのステージもなく、いたって真面目にアートに焦点を合わせたイベントだ。それぞれに趣向を凝らした展示方法や、場のにおいや空気、人々のユニークな服装などが、ちょっとムサ美の芸祭を思い出させる。買おうと思うものにはなかなか出会えないけれど、One of a kind(同じものがふたつとない)といわれるたくさんの作品の中から、いろいろなインスピレーションをもらうことができる。そして作品もさることながら、このエリアはアーキテクチャーが素晴らしい。古い味のある煉瓦の壁や、今ならまずお目にかかれない立派な材木を使った柱や天井のビーム、外からは想像もつかないほどの豊かな自然光を取り入れる天窓、ぎしぎしすることさえ味のある踏まれて磨き抜かれたフローリングの床等々。普段はなかなか見ることのできない倉庫の内部がこんなふうになっているのかと、こんなところで毎日仕事をするアーティストの人たちがうらやましくなったりする一日なのだった。

Ravenswoodのシンボル、クロック・タワー
芸祭のような展示もあれば....
広い空間に雑然と作品を見せるアーティストもあり....
幅広くアートビジネスを展開する会社や....
一般住宅のガレージを利用した展示スペースもある
アンティークの修復工場とディーラーのウェアハウス