Thursday, May 31, 2012

スーパーサイズ・ドリンク

今更あえて言うことでもないけれど、ファースト・フード店や映画館で売られているアメリカのドリンクの「ラージ」は超デカい。アメリカに来たばっかりの頃、暑い日に一日中あちこち駆けずり回ってこれ以上考えられないくらいにのどが渇いていたときに、今日なら絶対飲めると思ってコーラのラージを買って、もうこれ以上飲めないってくらいまで飲んで横からカップを見たら、1センチくらいしか減っていなかったってことがあったっけ。こんなものを小さい頃から日常的に飲んでるから太ってるんだよなぁ、アメリカ人は….。ってことで、市民の半数が肥満だという事実にアタマを悩ますニューヨークのブルームバーグ市長が打ち出した肥満対策。ニューヨーク市ではレストランや街頭スタンド、映画館やスタジアムなどで16オンス(約半リットル)以上の砂糖入りスーパーサイズ・ソフトドリンクが「販売禁止!」になるらしい。そして違反すると罰金200ドル! またしてもキャッシュ欲しさの苦肉の策かという気がしないでもないけれど、ヘルスケアのコストによる財政への圧迫も相当なもの。デブがいなくなれば医療費は半分ですむとも言われているアメリカ。個人の選択の自由を守ろうとする一方で、行政がそんなことまで決めなきゃならないなんて、相当来るとこまで来てるんだろうなぁとも思う。はたしてこの行政指導、デブ削減に一役買ってくれますでしょうか。それともドリンク業界とケンカになるだけ?

Wednesday, May 30, 2012

手榴弾

ウチの数件先のアパートメント・ビルディングが今日ニュースになった。第2次大戦中の手榴弾が3コ、それもまだ使える状態のまま地下室で見つかったそうで、警察と消防が駆けつけ、回収する間両隣り合わせて3軒の住民が避難させられるというちょっとした騒ぎ。アパートメントのオーナーの亡くなったお父さんが第2次大戦中日本に駐留した兵隊さんで、戦後に戦利品として持ち帰ったものを、息子が大事にとっておいたらしい。物騒な話ではあるけれど、そんな歴史的なものがこんな普通の住宅の一室にまだ新品のまま残っていたなんて、ちょっとクールな感じもしなくはない。爆発物処理班が回収した手榴弾は安全な場所で専門家によって解体され、永遠に歴史の彼方に葬られるのだそうだ。それにしても、飛行機に乗るには体も所持品もX線を通して、ジャケットや靴まで脱いで身体検査される今の時代からは、考えられないおみやげが持ち帰られものだわね。

ストリート・スカベンジャー

日本だけだとは思うけれど、5月30日は「ごみゼロの日」だそう。そんなわけでゴミのことを考えながら歩いていたら出くわしたこの方。ストリート・スカベンジャーと呼ばれる種類の人だ。シカゴの住宅は一般的に表通りと、「アリー」と言われる裏通りに面していて、ゴミは普通アリーに出すと週に1回とか2回とかの割合で、ゴミ収集会社やシカゴ市のトラックがピックアップしてくれるシステムになっている。ところがそれとは別に、人の家から出たゴミを勝手に拾っていく私設ゴミ収集の人たちがいる。それがストリート・スカベンジャー。拾ったものは個人的に使うこともあるのだろうけれど、大抵はどっかの中古品売買業者に持って行く。ウチでもこの10年の間に、大型のものでは壊れたテレビやビデオデッキ、古くなって清掃不可と判断したべとべとのバーベキューグリル、小さいものでは履き古した靴などが、ストリート・スカベンジャーによってサルベージされている。リサイクル業者に持って行くと小銭になる空き缶や段ボールなども彼らの定番コレクション。ホームレスと紙一重で汚い人たちのようにも見えるけれど、この人たちが集めるゴミはかなりの量にのぼり、公式ではないにしても相当な割合で、エコ、しいては地球温暖化の緩和に貢献していると思われる。スーパーから勝手に持って来ちゃったカートをずるずると引きずりながらアリーを彷徨っているその姿は、わたしにとっては見慣れたシカゴの一風景になっている。

快く写真を撮らせてくれました。
一見怖そうだけどとってもフレンドリー

Saturday, May 26, 2012

Soldier Field 10 Mile

2日続けてランネタで恐縮ですが、毎年恒例の「Soldier Filed 10 Mile」。ランニング・シーズンのキックオフにふさわしいこのレースは、いつも5月の終わりのメモリアル・デー・ウイークエンド初日に行われる。雷雨の予想が1ミリずれてくれたおかげで雨にも降られず、完璧なお天気の中、今年も10マイルのレイクフロントを走って来たのだ。観客席の声援を受けてフットボール・フィールドの50ヤードラインに設けられたゴールをくぐるのは、毎度のことながらとっても気持ちがいい。結果は1時間39分36秒で、去年よりさらに3分遅れ。毎年だんだんペースが落ちる.... そろそろ止め時かなぁ.... 残念だけど....

Thursday, May 24, 2012

チーム・ロータリー

JPモルガン・チェイス銀行主催の大規模なチャリティ・レース「JPMorgan Chase & Co. Corporate Challenge」。35年前にニューヨークで始まった、会社単位で参加するこのランニング・イベント、今ではボストン、ニューヨーク、サンフランシスコなど米国主要都市はもちろんロンドンやシンガポールや上海など海外の都市でも開催されている。今夜はそのシカゴ大会。シカゴ市と近郊の600を超える会社や団体から23000人のランナー&ウォーカーがグラント・パークに集合した。一番参加者の多かった会社は、Illinois Blue Cross Blue Shieldの615人だって! わがロータリーからも、性別・年齢・所属部署・ラン歴の様々な36人の有志が集まりチーム・ロータリーを結成。夕暮れのミシガン湖畔に高層ビルのスカイラインが映える、美しいダウンタウンの3.5マイルを駆け抜けた。チャリティと同時に、一緒に走ることでチームの絆を深めることを目的としたこのレース。ポスト・レースの飲み会でもしっかり絆を深めてきました!

Sunday, May 20, 2012

Jiro Dreams of Sushi

ミシュランガイドの3つ星寿司店「すきやばし次郎」を追った映画「Jiro Dreams of Sushi」を観た。85歳の現役寿司職人次郎さんの、完璧を求める徹底した仕事ぶりと、後継する息子さんとの関係を淡々と描いた、アメリカ人監督によるドキュメンタリー。職人の仕事に対する心意気をきちんと伝えようとする誠実さが感じられる映画だった。全編を通して画面に現れる美味しそうなお寿司の数々。築地市場の映像の美しさ。すべてが寿司の奥深さを物語る。数ある寿司屋のほとんどが「なんちゃって」のアメリカで、お寿司が大好きと言うすべてのアメリカ人に、観て貰いたい映画なのだ。

Saturday, May 19, 2012

クロスタウン・クラシック

シカゴがNATOサミットで大騒ぎの中、リグレー・フィールドも今週末はクロスタウン・クラシックで大盛況。普段は対戦することのないアメリカン・リーグのシカゴ・ホワイトソックスと、ナショナル・リーグのシカゴ・カブズがシーズン中数戦だけ対決する、シカゴアンにとっては南北ともに、それはそれは大切なゲームなのだ。真夏のようなお天気も手伝って、リグレーのあるウチの近所は大変な人出。NATOと重なって警備は厳戒。ヒラリー・クリントンまで観戦に現れちゃって、シークレット・サービスも大変だ。そういえば彼女はシカゴ出身だったっけ。リグレーでの3戦中、我がカブズはホームゲームにもかかわらず今のところ2敗中。相変わらずトホホなチームである。次のクロスタウン・クラシックは、来月ホワイトソックスのU.S. Cellular Fieldで行われる。

NATOをテーマに各国の旗で彩られた
オープニング・セレモニー(Chicago Tribuneより)
観戦中のヒラリー(Chicago Tribuneより)

Friday, May 18, 2012

NATOな週末

上空をヘリがぶんぶん飛び回り、この週末のシカゴはNATO首脳会議を迎えて大変な騒ぎ。オバマ大統領を始めメルケル独首相やオランド仏大統領など、28か国の主な首相が今この街にいるんだそうだ。そしてさらに注目を集めているのはOccupy Wall Streetを始めとする大規模な抗議活動とそれに備える警備体勢のものものしさ。ダウンタウンではすでに何件かのデモ隊と警察の衝突もリポートされているようだ。でも、今ひとつわからないのは、人々が何に抗議しているのかということ。ある人はNATOの国々が戦争にお金を使い過ぎることに抗議し、ある人は国民の住宅を差し押さえるためのアメリカの金融機関や銀行の政策を非難して、また別の人は大企業を優先するがために起こる資源のムダ使いに対して怒っている。結局のところみんなで集まってメディアの注目を集めること自体がアトラクションになっていて、デモを導く強力なリーダーもいなければ、明確なビジョンもないように見える。あくまで、わたしの意見だけれどね。しかも、抗議者たちのほとんどはシカゴの人ではなくて、よその街から来ているらしいから、総力結集のシカゴ警察も大変だ。おかげで警察力が手薄になってるデモ以外の場所で、ヘンな事件が起こらないことを祈るばかりである。夕方、自宅の破れた網戸を修理するためにホーム・デポーで買い物をしていた友人。抱えていた網を指さして、デモに行くのかと聞かれたそう。行かないでしょう、普通は。

Tuesday, May 15, 2012

レイクサイド銀座

気候がいいからなのか、フィットネス・ブームだからなのか。たぶん両方なんだろうけれど、平日の会社や学校が引ける時間、夕方のミシガン湖畔のトレイルは大混雑である。飛ばしてる自転車を避けながら走るのも、けっこう怖いのだ。シカゴはアメリカ国内でも肥満率の高い都市トップ10に入るデブの街なんだけれど、この景色を見る限り、みんなとっても健康に見えるよね。あ、さすがにここでは、走りながらテキストしてる人はいません。

歩きながらのスマート・フォン

ハドソン川を挟んでマンハッタンの向かい側、ニュージャージー州のフォートリーという街で、テキストを読みながらや書きながら歩くのを交通違反とする決まりができたそう。歩いている時にメッセージが来ると、ついすぐに読んで返信したくなるからね。わかります、わたしもやったことはある。でも確かに危ない。人間の脳は、基本的には、一度にひとつのことしかできないようになってるらしいから。また財政難打開のための苦肉の策かと、罰金85ドルには賛否両論あるらしいけれど、安全のために市民にいい習慣を身につけて欲しいのだと市は説明している。所変わって、なかなかユニークで楽しい解決策はロンドン。テキストしながら歩く人がぶつかっても痛くないように、街中の柱にクッションつけてるんだって!

video platformvideo managementvideo solutionsvideo player

眼科

眼の中でコンタクト・レンズが破けるという恐ろしい事件発生。大きいほうの破片は自力で取り出せたのだけれど、小さいほうはまぶたの裏に貼り付いちゃってどうしても取れない。急遽、会社の近くの眼科医へ。片眼がごろごろしてよく見えないという緊急事態の中、初診用の細かいフォームを涙ながらに書かされて(アレルギーとか家族の病歴とかがこの場合に必要なのかっ!)、なんだか悠長な笑い声が聞こえてくる診察室の扉を前に泣きながら30分待たされる。やっと案内された診察室では、ドクターが眼の中を虫眼鏡で見て「あった! 動くなよ、動くなよ….」と言いながら目の中の小さな破片をピンセットでちょんとつまんで、「取れました、おめでとう」の握手まで付いて2分で終了。そしてお会計は80ドルなり。ホントかよ! これだけのことで、アメリカの医療制度について云々言うつもりはないけれど、なんだかな〜、ちょぉっと考えちゃうよね。

Sunday, May 13, 2012

ヨシさんのステーキ

久しぶりのアメリカだから、やっぱりお肉でしょってことで、おなじみのYoshi's Café。繊細なブラウンソースが絶妙な味のレイヤーを作るヨシさんのステーキは、他のどの有名ステーキハウスにもない、ここだけのオリジナルな美味しさ。「このソースでなら靴だって食べられる」とはベテラン・ウエイターのティムの言葉。まさにその通り! 申し分のないシカゴのウェルカム・ディナーと、大好きなバーテンダー、フェルナンドの作るブラッド・オレンジ・マティーニに、ホームグラウンドのあったかさを感じる夜なのだ。

ヨシさんのステーキ。
写真に味が載せられないのが残念!
前菜にトマトのガスパチョ。絶品!

5月。新緑。シカゴ!

今年に入って2度目のアジア遠征を終えて、3週間ぶりのシカゴ。新緑の美しさがピークを迎えた5月の日曜日は気持ちのよい晴天になった。アジアのどの街と比べても、この時期のミシガン湖岸の空気の透明感と爽やかさに勝るものはない。いい季節の始まりに、嬉しくって何度も何度も深呼吸してしまうのだ。

Thursday, May 10, 2012

5000ヒット

昨年の3月から書き始めたこのブログ。本日5000ヒットを超えました。イェ〜イ! リピートして訪ねてくれる読者のみなさん、ありがとう! これからもサポートよろしくお願いします。Likeやコメントも大歓迎よ!

Saturday, May 5, 2012

チャトゥチャック・ウィークエンド・マーケット

土日のみ開かれるチャトゥチャック・マーケットは、敷地面積1平方キロ、バンコク最大のマーケットで、訪れる人は連日20万人。衣類、雑貨、食品、アンティーク、家具、食器などはもちろん犬やネコなどの動物類や植物類まで、タイにあるものでここにないものはないと言っても過言ではない、自動車と不動産以外はたいていのものがある、そんなマーケットだそう。たまたま、そう、たまたま通りがかったので、ちょっとだけ覗いてみるつもりで入って、その活気ある迷路のようなアーケード街にすっかり魅了されてしまった。巨大な市場は、衣類、食料品、タイ雑貨などジャンルによってセクション分けされていて、この暑さの中すべてのセクションを回るには相当の体力と時間が必要。わたしが覗いてみたのはタイ雑貨のエリアだけだったけれど、たくさんのガラクタの中にも楽しいものがあるある。そして安い! あ~、もっと計画的に来たかったなぁ、もっと時間があったらなぁ、と思いつつ時間切れ。次回に課題を残したバンコク最終日だったのだ。

アユタヤ

バンコクも最後の土曜日となり、ちょっと足を伸ばしてバスで片道2時間半、古都アユタヤまでの1-Day Tripを決行。16世紀にビルマに破壊されてしまった、タイ族によるアユタヤ王朝の遺跡はユネスコの世界遺産に認定されていて、タイ様式とカンボジア様式の掛け合わせたような寺院の遺跡が緑の中に点々と存在する。頭部を落とされてしまった仏像がずら~っと並ぶ様子は圧巻。もし当時のままの姿で残っていたなら、想像を絶する美しさだろうと思われる。ワット・マハートという寺院跡に、長い年月の間に頭部を木の根っこに囲まれてしまった有名な仏像があり、そこだけ観光客の人だかり。予想以上に小さくて、神秘的な姿にため息をついていると、何人もの人に写真撮影を頼まれてしまい、なんだか興ざめしてしまった。といってもわたしも観光客なのだから人のことは言えないけれどね。徹底的に破壊されてしまって建物がなくなり、仏像だけが残ったという涅槃のブッダも、なかなかの見応え。街中にいきなり雨ざらしの状態でおかれている世界で3番目に大きいという涅槃のブッダは、けっこうひょえ~っと度肝を抜かれる風景。さぞかし暑いだろうなぁと思うけれど、ハスの花を枕におおらかな表情で眠っているその姿、さすがは仏様だ。癒される。それにしても、4月のアユタヤ、我々下々の人間にはホントに暑いのだ。

バンコクへの帰り道はバスのかわりにチャオプラヤ川をボートで下る。悠久の時を刻む水の流れに身をまかせ、かつて東洋のベニスと呼ばれた街にゆったりともどっていくという美しい絵を思い浮かべていたのだけれど、実際のところは暑さと疲れでへとへとで、甲板に座った途端に意識不明になってしまうという始末。照りつける真夏の太陽の下でうっかり寝込んでしまうという、お肌にとって大変な失敗のおまけが付いた旅になってしまったのだった。

世界遺産アユタヤの遺跡群
ワット・マハートの根っこに埋もれた神秘的な仏像
頭部を落とされた仏様たち
酷暑の中で穏やかに眠る涅槃のブッダ
悠久のチャオプラヤ。河畔には数々のタイ寺院

Tuesday, May 1, 2012

キャべジズ・アンド・コンドームズ

キャべジズ&コンドームズというユニークなコンセプトのレストランに連れていってもらった。「ミスター・コンドーム」と呼ばれているオーナーのミーチャイ・ウィラワタイヤさんは、30年前にタイで最初にコンドームの使用を国民に啓蒙した人。人々が市場でキャベツを買うように、コンドームも手に入れやすいものでなくてはならないという信念から、このお店を始めたのだそうだ。収益の一部はファミリー・プラニングと人口コントロールをサポートするNPOに寄付されている。店内はコンドームを使った装飾でいっぱいで一見ふざけているかのようにも見えるけれど、いたって真面目なレストランなのだ。カジュアルなタイ料理はなかなか美味で値段も手頃。おいしい料理を食べながら、女性の権利の尊重やエイズ教育など、タイにとってとても大切な問題をちょっとでも考えるなら、このお店は成功しているということではないだろうか。最後にお勘定と一緒にコンドームがついてくるのがちょっと笑える。一緒にバンコクに来てる仕事仲間にあげのもなんかヘンだし、コレどうしたらいいの!

コンドーム・アート満載の店内
チキン・サテーなど気軽なタイ料理中心のメニュー 
エビのピリ辛サラダ。マイルドな辛さとさっぱり感が
真夏の暑さに効く美味しさ
コンドーム・サンタとコンドーム・ブライドと
コンドーム・サッカー少年。
おもしろいけど下品といえば下品でもある。