Saturday, May 5, 2012

アユタヤ

バンコクも最後の土曜日となり、ちょっと足を伸ばしてバスで片道2時間半、古都アユタヤまでの1-Day Tripを決行。16世紀にビルマに破壊されてしまった、タイ族によるアユタヤ王朝の遺跡はユネスコの世界遺産に認定されていて、タイ様式とカンボジア様式の掛け合わせたような寺院の遺跡が緑の中に点々と存在する。頭部を落とされてしまった仏像がずら~っと並ぶ様子は圧巻。もし当時のままの姿で残っていたなら、想像を絶する美しさだろうと思われる。ワット・マハートという寺院跡に、長い年月の間に頭部を木の根っこに囲まれてしまった有名な仏像があり、そこだけ観光客の人だかり。予想以上に小さくて、神秘的な姿にため息をついていると、何人もの人に写真撮影を頼まれてしまい、なんだか興ざめしてしまった。といってもわたしも観光客なのだから人のことは言えないけれどね。徹底的に破壊されてしまって建物がなくなり、仏像だけが残ったという涅槃のブッダも、なかなかの見応え。街中にいきなり雨ざらしの状態でおかれている世界で3番目に大きいという涅槃のブッダは、けっこうひょえ~っと度肝を抜かれる風景。さぞかし暑いだろうなぁと思うけれど、ハスの花を枕におおらかな表情で眠っているその姿、さすがは仏様だ。癒される。それにしても、4月のアユタヤ、我々下々の人間にはホントに暑いのだ。

バンコクへの帰り道はバスのかわりにチャオプラヤ川をボートで下る。悠久の時を刻む水の流れに身をまかせ、かつて東洋のベニスと呼ばれた街にゆったりともどっていくという美しい絵を思い浮かべていたのだけれど、実際のところは暑さと疲れでへとへとで、甲板に座った途端に意識不明になってしまうという始末。照りつける真夏の太陽の下でうっかり寝込んでしまうという、お肌にとって大変な失敗のおまけが付いた旅になってしまったのだった。

世界遺産アユタヤの遺跡群
ワット・マハートの根っこに埋もれた神秘的な仏像
頭部を落とされた仏様たち
酷暑の中で穏やかに眠る涅槃のブッダ
悠久のチャオプラヤ。河畔には数々のタイ寺院

No comments:

Post a Comment