Thursday, February 26, 2015

EMOJI

今年のアカデミー賞は、#OscarSoWhiteというハッシュタグができたほど、ノミネートも受賞者も共に白人ばかりで評判が悪かった。主催者側は、公正な審査のもとにこういう結果になっただけで人種差別的な意図はまったくないと釈明していて、実際のところは確かにその通りなんだろうけれど、アメリカという国にあって、人種の多様性が見えない公のイベントは常に批判に晒される。自由なようでいて、難しい国である。

で、そんな話題も新しいうちにアップルから発表された、OSのアップデートにともなう新しいEMOJI(絵文字)のラインナップ。なんと肌の色は6種類! 「多様性」の表現に、アップルさんもずいぶん頑張ったものだ、パチパチ! ところがっ! ほとんどシンプソン一家かと思われる黄色の顔が今度は問題に。この黄色ってやりすぎじゃね? アジア人に対して「yellow」って言うのは差別になるので、これはアジア肌に対する侮蔑であると、中国系がずいぶん怒っているらしいのだ。いろんな人が混ざって暮らしている中で、みーんなをハッピーにするのってホントに難しいのね(笑)


Tuesday, February 24, 2015

ラーメン・バーガー

シャンバーグのtokio pubで、気になるメニューを発見。ラーメンバーガー。1年半ほど前にもこのブログで紹介したけれど、このミョーチキリンな食べ物は、ニューヨークの日系アメリカ人ラーメン大好き青年によって開発されて火が付いた。ブルックリンのフードフェスティバルでは毎週行列が出来ているという話で、機会があれば試してみたいと思っていたのだ。ここtokio pubのラーメンバーガーには、レタスの変わりにネギと水菜がはさんであり、付け合わせにはキュウリの漬け物が付いてくるというフシギ〜な組み合わせ。で、感想は…. 麵を固めて作ってある「パン」の部分にサクッっとした食感を期待していたのだけれど、意外にべちょっとしていてちょっと裏切られた。わざわざラーメンじゃなくてもいいかも。個人的には、モスバーガーのライスバーガーの勝ち〜! でもアメリカは空前のラーメンブームだからね、ラーメンと名が付くだけで売れるのかも。中のお肉はミディアムレア、ジューシーで美味しい。さすがは肉食の国アメリカ、そこだけははずしませんね。


Saturday, February 21, 2015

ミール・シェアリング

友人のTちゃんがホストする、ミール・シェアリングという食事会に参加した。ミール・シェアリングとは、興味のある人を自宅に集めて自分の作る料理をふるまう、ソーシャルメディアを基盤としたプログラム。ホストになる人は、日時を決め、その日に出す料理のメニューを考えて値段を設定し、ミール・シェアリングのサイトに詳細を載せてお客さんを募る。お客さん側になる人は、アップされているたくさんの食事会の中から興味のあるものを探し、日時や場所などの都合が合えばクレジッカード決済でサインナップ。あとは当日を待ってホストの自宅に出向き、そこで作られる家庭料理に舌鼓を打つ、と、こういう仕組みだ。お友だちを招いて会費制ホームパーティをやる「お友だち」の部分を、ウェブサイトに登録するというフィルターを通して、知らない人でもオッケーにしちゃったプログラムである。

今回のワタシの場合は、たまたま知り合いがそんなことをやっているというので参加してみた内輪のお客さんだったけれど、他に来ていた8人のほとんどは、Tちゃんの料理に興味を持って面識もなくやって来た人たち。実際にどんな味の料理が食べられるかは来てみないとわからない、レストランに行くのとはひと味違うスリリングな外食体験を求める食の冒険家たちなのだ。そしてホストする側は、自分の自慢料理を披露して、知らない人にも評価してもらえるいいチャンスになる。リピーターが出来たりしたら、これもまた新しい友人関係に繋がったりするかもしれない。

知らない人を家に招いたり、知らない人同士が知らない人の家で一緒にダイニングテーブルを囲んで食事をするという設定は、もしかしたらシャイな日本人には向いていないかもしれないけれど、このミール・シェアリング、今急激に人気を伸ばしていて、今や世界各国450の都市で行われているんだそう。知らない人とでも気軽にお喋りできるアメリカ人なら全く問題ないしね。実際、今夜の8人の中にはたったひとりで参加して来た女の子もいた。食の冒険がもちろん優先だけど、何かいい出会いも期待しちゃったりしてるのかもね。

きれいにセットされたダイニングテーブル。
日本語で書いた手書きのメニューが
「和」を求めてやってくる人たちにウケたりするのね
アサリの酒蒸し。絶品でした!
ホストはキッチンでいそいそと働き、
ゲストはキッチンカウンターでお喋りしながら飲んでいるという、
一見普通のホームパーティみたいだけれど、実は知らない人同士!
お料理上手のTちゃんが3日かけでスープをとったというラーメン。
今アメリカでラーメンは日本食の急先鋒なので
日本食好きのアメリカ人は、ラーメンへの期待度が高いのだ

ライオン・ダンス

今週は旧正月。チャイニーズ・ニュー・イヤーということで、チャイナタウンをはじめとして、シカゴでも様々な場所で中国のお正月を祝う行事が行われている。ウチのちょっと北にある小さなベトナム街アーガイルでも、今日は獅子舞が披露された。規模的にはとても小さなお祭りで、おそらくチャイナタウンのパレードなどに比べたらうんと簡素でテキトーなんだと思うけれど、時間になると地元の人たちがひょこひょこっと出て来て、あっという間に準備を整えて、地域や商店街の有力者の挨拶もMCも何もなしで、ささっと始まってしまった。獅子舞のダンサーやドラマーたちはみんな若い男の子たち。そばで聞いていると、顔は中国系でも、お互い英語で会話をしているので、おそらくはアメリカで生まれた2世3世以降の子どもたちだと思われる。こうして次の世代にきちんと自分たちのルーツを学ばせ、伝統を引き継いでいくコミュニティは立派だなぁ。寒いシカゴの旧正月に、手作り感たっぷりのあたたかいコミュニティの絆を見せてもらったって感じだ。寒いので、ベトナムのスープヌードル・フォーでも食べて帰ろうかね。

まずはドラムのグループが出て来て演奏が始まる
紅白2種のライオンの舞。ふたりひと組のダンサーは、
まだティーンエイジャーって感じの男の子たち
ご祝儀をもらっています
ヌードルやさんの屋上から下がったレタスとご祝儀。
ライオンが飛びついてご祝儀をもらう技を見せる
時期的にとても寒々しい風景だけれど、
それでもお正月とあってけっこうな人出

Wednesday, February 18, 2015

マイケル・ジョーダンのお屋敷

シカゴの郊外ハイランドパークにあるマイケル・ジョーダンのお屋敷が、3年かかってまだ売れないという話。ジョーダンがNBAで最初のチャンピオンシップを獲得するまでに4年かかったということだけれど、家を売るのもそれと同じくらい大変らしい。7エーカーの敷地に約3000平米のお屋敷は、9つのベッドルームと15のフルバスルーム、ライブラリーやシアター、ゲームルームにシガールーム。正規のNBA室内バスケットボールコートはもちろんのこと、フル装備されたウェイトジム。屋外にはテニスコート、パッティング・グリーン、15台を収容できる冷暖房完備の駐車場もある。プレイボーイ誌のマンションで使われていたオリジナルのドアとか、なにやらお宝もたくさんあるらしい。ジョーダンが1991年から実際にここに住み、子どもたちを育て家庭人として暮らした場所である。

売却の理由を、子どもたちも大きくなったし、こんなに大きな家はもう必要ないと、ジョーダンは説明しているらしいけれど、子どもたちがいたってこんな家はいらないでしょう、普通は。ちなみにこの物件にかかる固定資産税は年間1830万円だそうで、それって海軍の戦艦1艘が買える値段なんだって。超大物になって豪邸を手に入れたはいいものの、将来のことは考えてなかったのかもね。売りに出た2012年当初は29億円の値段がついたこの物件も、その後どんどん値段を下げて、今月に入って16億円まで下がったとのこと。どなたか、いかがですか。

ゲートに「23」って、分かりやす過ぎ! 写真はTime Out Chicagoより

Saturday, February 14, 2015

バレンタインデーの花

花市場へ行った。偶然にも今日はバレンタインデー。日本では女の子たちが、一生懸命チョコを手作りしたり、義理とか本命とかでチョコレートをじゃんじゃん贈る日だけれど、アメリカではプレゼントは女性から男性へだけに限らない。バレンタインデーは、結婚している、あるいはそれに近い関係にあるカップルの間で、ロマンチックな演出を楽しむ日なのだ。男性は、バラの花などを奥さんに送るのが一般的。雰囲気のいいレストランで、2人きりのディナーというのも定番。そんなわけで、今日は花屋さんも大忙しだ。バレンタインデーに向けて市場では2億5700万本のバラが生産されると言われ、その売り上げは年間の切り花総売上の61パーセントを占めるんって! ちなみに、アメリカにはホワイトデーはありません。バレンタインデーに何かをプレゼントしても、お返しが来ると期待してはいけませんのよ。

たくさんの種類の種類のバラが並ぶ花市場
ワタシもバレンタインデー用のブーケを作ってみた。
自分で作ってどうする....という気もするが....

Friday, February 13, 2015

ブルーボトルコーヒー

つい数日前にここでも触れた、アメリカでドリップコーヒーの先駆けとなったというニューヨーク・ブルックリンはウィリアムズバーグのコーヒーショップ、ブルーボトルコーヒー。そんなわけで自分の中ではとてもタイムリーでびっくりしたのだが、なんとこのコーヒーショップの日本進出がニュースになっていた。第1号店は2月6日にオープンしたばかりの清澄白河店。話題の店とあってさすがは東京、コーヒー1杯のために3時間の行列ができているという尋常ではない様子。3月7日には第2号の青山店、続いて第3号は春に代官山店だそう。




ウィリアムズバーグ店は古い倉庫を改造したシンプルな建物で、店内にはコーヒー豆を焙煎する工房があり、挽き立ての豆をお客さんの目の前で1杯ずつドリップしてくれる。効率重視の大量生産主義で品質は二の次という昔のイメージからアメリカはすっかり変貌しつつあり、最近では生産者が見える商品や手間暇かけた品質の高さを求めるようになってきて、こういったお店の人気に繋がっているというわけだ。でも、この1杯ずつていねいにコーヒーを淹れるっていうのは、そもそも日本の古き良き喫茶店からきているんだそう。日本の喫茶店のコーヒーに魅され、そんな1杯1杯心のこもったコーヒーを提供したいという創業者の思いが、この「マイクロブリューワリー・コーヒー」と呼ばれる新しいコーヒー文化をアメリカにもたらしたのだ。ちなみに、その創業者がお気に入りだというニッポンの喫茶店は渋谷の「茶亭羽當」だそう。みんな、清澄白河に3時間も並ばないで、まずはそこに行ってみたらどうだろう。

Sunday, February 8, 2015

9/11メモリアル・ミュージアム

未だに記憶に新しい2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロ事件から13年。このグラウンド・ゼロに2年前に来た時には、ツインタワー跡地に出来たリフレクティング・プールと呼ばれる滝の広場に入るのにも、チケットを予約しセキュリティを通らなくてはいけなかった。現在は一般開放されて誰もが気軽に訪れることができるようになっている。建築中だったミュージアムも完成した。静かで粛々とした外の広場からは想像できない凄まじい世界が、地下の展示場には広がっている。

ミュージアムのデザインはとてもモダンで、とてつもなくたくさんの物や情報が時系を追ってわかりやすく整理され、なおかつダイナミックに展示されている。体験者の証言もたくさん集めていて、当時のことを振り返るのに十分過ぎるほどのリアルな内容構成。特に写真撮影が禁止になっているエリアの展示では、ツインタワーが崩壊した当時のことやテロの起こった背景の詳細な説明がされ、世界中のテレビで放送されたニュースの映像や、生存者、救助者、目撃者たちの証言を録音した音声も流れ、今まで見たこともなかったショッキングな画像などもあり、現場の悲惨さをそのまま伝えるものになっている。気が付くとワタシも涙が出ていて、途中で外に出たくなった人のために出口がいくつも設けてあるのがわかった。

事実を詳しく客観的に見せ、芸術的にも妥協しないというコンセプト。この悲惨な事件を次の世代に真っ直ぐに伝えることで、より良い未来を願う主催者のメッセージがよく伝わって、心を打つ素晴らしいミュージアムとなっている。13年前にここで命を落とした3000にも上る犠牲者の人たちの冥福を祈るとともに、この悲劇を忘れないために、すべての意見に耳を傾けすべてのディテールに気を配って、企画から制作に関わった有名無名の多くのプロフェッショナルひとりひとりにも、その努力と忍耐に称賛を贈りたい。

9/11の8時半。
2本のタワーがいつも通りに見える朝だったニューヨーク
体験者の人々の多くの証言が次々に現れる
ニューヨークのシンボルだった
ツインタワーのインフォメーション・ボード。
崩壊後ビルの7階分にもなったという
瓦礫の中から出て来たもの。
掘り出す作業も考えただけで気が遠くなるけれど、
これほどたくさんの遺品を
いったいどこにどうやって保管していたのだろう....
元の姿のまま展示されているビルの北側、
Vesey Streetの階段。
ここを通って逃げ切り助かった人たちがいる。
「Survivors’ Stairs」と呼ばれる
あちこちの壁に、
犠牲者の人たちの写真がプロジェクターで映し出される
広々とした空間に佇ずむ
廃墟に最後まで残っていたという鉄筋「Last Column」
ミュージアムの外、ツインタワー跡地にあるリフレクション・プール。
四方から滝の落ちる大きな池の慰霊碑には
あの日に亡くなった3000を超える人々の名前が。
所々、花の添えられた名前もある
新しくなって再び米国一の高いビルとなった
新ワールド・トレード・センター。
霧がかかって上まで見えないところが
なおさら悲しみを誘う

Saturday, February 7, 2015

ジャズ・アット・キタノ

キタノホテルにあるジャズ・アット・キタノは、ジャズの本場ニューヨークでもベストのひとつに選ばれる人気のジャズクラブ。日本人の経営らしくモダンできれいなお店なので、いわゆる古くからのディープな感じのクラブではないが、とても居心地がよくて、なんと日本語まで通じちゃう。場合によっては日本人旅行者のツアーグループが来ていたりすることもあるらしいのだけれど、今日はそんなことはなくて、Ted Rosebthal率いるピアノトリオが、ニューヨークらしいとても洗練された華麗な演奏を聴かせてくれた。8時と10時と2セットあり、1セット目の途中で入ったのだけれど、あんまりステキだったので2セット終わりまで聴いてしまった。1セット目は比較的有名な曲やチャイコフスキーやシューベルトをジャズにアレンジしたユニークな曲を聴かせ、お客さんの少し減った2セット目は自身のオリジナルや生粋のジャズファンにならではの選曲。どっちも素晴らしかった。このニューヨーク出身のピアニストRosebthalさん、リードとしてもサイドマンとしても世界各地で演奏していて、日本にも行ったことがあるそう。きっと日本が気に入っているんだと思う。ジャズ・アット・キタノで演奏するのが大好きだって!


フラットアイアン・ビル

現存するニューヨークのビルの中で最も古い歴史を持つフラットアイアン・ビル。5番街とブロードウェイの交差する三角コーナーに三角形に建てられている。22階建のこのビルは、1902年の完成当時はニューヨークで一番高いビルだったとか。上から見た三角形の頂点の部分は厚さが2メートルくらいしかなく、その薄っぺら〜い姿が何とも特徴的なのだ。よく見ると外壁も非常に凝っていて、密度の濃い装飾を施した重厚な石壁が微妙に波打っている。とてもフォトジェニックなので、ニューヨークではもっともたくさん写真におさめられるビルのひとつだそうだけれど、ワタシの場合、時間が悪くて逆光になってしまいました(泣)

三角形の敷地に三角形のビル
角度によってはこんなに薄っぺらく見えます
通りに面した1階はアートスペースになっている。
「ヘルメット・プロジェクト」展示中

そして、すぐお向かいはマディソン・スクエア公園。常にパブリックアートの展示や様々なイベントが開催されていて、ニューヨークにはこういう市民のための広場がたくさんあって羨ましい。でも今日はいささか、憩うには寒いですね。Brrrr….

マディソン・スクエア公園の入り口では、
Peter RegliのReality Hacking Project。大理石でできたスノーマンが並ぶ

ブルックリン橋

アメリカで最も古い吊り橋のひとつで、当時鉄鋼のワイヤーを使ったことでは世界初のブルックリン橋。全長約2キロ、14年の歳月をかけて建設され1883年に完成したというこの橋は2階建で、下は片側3車線の自動車専用道、2階部分が歩行者専用となっている。雪も小降りになり、ラーメン食べたら少し元気になって、「ブルックリン橋を歩いて渡る」を決行。もの好きさんはけっこういるもので、寒い中、観光客、ジョガー、バイカーと、意外と多くの人が橋を渡ってました。ブルックリンのダンボ地区から歩き始めて、マンハッタンはニューヨーク市庁舎で終点。途中、橋の上からは、北はイーストリバーにかかる複数の橋や、クライスラービルやエンパイア・ステートビルなどの摩天楼が見渡せたり、南には自由の女神が見えたりと、ニューヨーク観光的にはなかなかの穴場かも!

ブルックリンはダンボ地区から橋を臨む。
対岸のワールド・トレード・センターが見える。
橋のたもとにメリーゴーランド
ブルックリン橋の歩道はボードウォーク。
木で出来ているのだ
お隣りのマンハッタン橋とその向こうにエンパイア・ステートビル
自由の女神も見える
セーヌ川で有名な、愛を誓った恋人たちの錠がココにも 
でもなんで恋人たちの錠は「橋」につけるのかなぁ....

ブルックリン・ウィリアムズバーグ

マンハッタンとはイーストリバーを挟んで対岸にあるブルックリンのウィリアムズバーグ。地面とほとんど平行に降る雪の中、イーストリバー・フェリーに乗ってやって来た。元々は工業地帯だったこの辺りは、ここ10年ほどで開発が進み、個性的なブティックやギャラリー、レストランやカフェが立ち並ぶ人気のエリアになったのだそう。マンハッタンからそんなに遠くないのに、結構雰囲気が違う。街には壁いっぱいのストリートグラフィティがあふれ、だいぶラフな感じ。サンフランシスコのヘイト・アシュバリー地区にもちょっと似ている。普通のお店が普通よりもちょっとだけアーティスティックで、遊び心のあるところが多いかも。しかし、天候悪すぎ。季節によってはニューヨーク最大のフリーマーケットもあるらしく、ここもまた、夏に再チェックの場所である。

吹雪の中でもどことなくラフにおしゃれな街の人々
こんな街だと「NO PARKING」のサインすらアートに見えます
落書きなのかアートなのか....
もうこうなると始末に負えないという感じもするが...
雪降る中、頭上を見上げると電線にハイヒールが....
ラーメン店YEBISUの味噌ラーメン。あったまったよ〜
アメリカでのドリップ・コーヒーの
先駆けになったと言われるBLUE BOTTLE COFFEE
1900年代初頭の古いレンガ造りのビルは
ガラス工房、鋳金場、樽造りの店、
ロープ工場....と、歴史を刻み、
現在はコーヒーの焙煎とおしゃれなカフェに
ブルックリンのおみやげと言ったらココ。
MAST BROTHERS CHOCOLATE
店舗の後ろが工場なので、店内には濃厚なチョコレートの香り。
カカオとキビ砂糖だけで出来たダークなチョコレートに、
シーソルトやチリペッパーなどで小味を効かせた
大人なチョコレート。個性的なパッケージの美しさも◎

ノグチ・ミュージアム

マンハッタンから橋を渡って、ロングアイランド・シティにあるノグチ・ミュージアム。言わずと知れた日系の彫刻家イサム・ノグチ氏の作品を集めた美術館である。初期から晩年まで、彫刻、ランドスケープ、インテリアと、多彩な才能を発揮したノグチ氏のエッセンスが凝縮された場所。彼の生前の住まいの向かい側にあった印刷工場を改築したという、倉庫のような建物の中に作品が点在する。ムダな解説は何一つなく、シンプルに、そして静かに、彼の残した作品が整然と並べられている。作品のひとつひとつが素晴らしいのはもちろんだけれど、柔らかい採光とゆったりとした作品の配置が全体に凜とした空気感を生み出していて、いるだけで気持ちが落ち着く、そんな空間なのだ。氏の生涯を作品と共に紹介するビデオ映像も興味深い。日本人とアメリカ人との間で揺れる自身のアイデンティティや、戦争や世界を揺るがす出来事が作品に及ぼした影響について細かく解説されていて、映像を見たあとでもう一度眺める作品群は、文字による解説がない分よけいに心にせまる。冬季ということで庭の作品がクローズされてたのがちょっと残念。暖かくなったらまた来なくっちゃ。

倉庫のような1階の展示室。ひんやりとした空気の中に
作品が凜としてゆったりと配置されている
クールな1階とはがらりと雰囲気の違う柔らかい採光の2階展示室。
ここにもたくさんの作品が静かにゆったりその存在感を放っている
和室。とてもモダンで古さを感じさせない
窓の外に見える竹林も作品の一部のよう
各エリアごとに用意された鑑賞ガイド。
館内にある文字はこのカードのみで、
それぞれの作品のタイトルと年代とマテリアルが
記されているだけ。余計な解説はいっさいなしだ
ノグチ氏のランプシェードとイームスの家具を配した
カフェ&ギフトショップも心和む空間
雪の庭の作品はみなこのように箱の中....残念。
また来なくちゃね
三角の敷地に建つ外観もクール。
道を隔てて隣りがコストコってのがちょっと興ざめだけど(涙)

グラマシー・タバーン

ニューヨークの今を代表する超人気店グラマシー・タバーンでお昼を食べた。コース料理のみのダイニングルームは常に予約がいっぱいでハーバード大学に入るより難しいと言われているらしいけれど、予約を取らないバーエリアなら席さえ空いていればということで、時間を少しはずしたせいか、ほとんど待たずに入ることができた。ラッキー! 食事もバーならカジュアルなアラカルトなので、実はこっちのほうが量もお値段もワタクシ向き。このお店、人気のヒミツはこのエリアでいくつもの人気レストランを経営するダニー・メイヤー氏と、フランスやニューヨークの数々の有名店で経験を積んだシェフ、マイク・アンソニー氏がこだわる地元の食材と季節の要素。実に当たり前のことなんだけれど、コレが従来のアメリカ料理には決定的に欠けていた。それが昨今のオーガニックやローカル回帰へのナチュラルブームと重なって、ニューアメリカンと呼ばれるジャンルを創り出し、大ヒットしているというわけなのだ。店内はカジュアルさと品の良さがほどよく調和し、かしこまった感じはまったくないけれど、怒鳴らないとしゃべれないような喧噪もなく、すべてがバランスよくていい感じ。店員さんたちもみんなにこやかで、忙しさを感じさせない余裕ある対応と、おしつけがましくないサービスはとても気持ちがいい。そしてお味はもちろん言うことなしの美味しさ。さすがはニューヨークの人気店である。

ダイナミックなんだけれど、品の良い、
タバーンと呼ばれるバーエリアには、
大きなバーカウンターと落ち着いて食事のできるテーブル席がある
店内にぜいたくに飾られた花々もナチュラルさを演出
ラムとスイートポテトのフラットブレッド
かぼちゃとストライプ・バスのチャウダー(手前)と、
シーバスのグリルとキノアのリゾット、カリフラワー添え
ていねいに切り分けてくれるチーズ・セレクションも試したい