Saturday, February 7, 2015

ノグチ・ミュージアム

マンハッタンから橋を渡って、ロングアイランド・シティにあるノグチ・ミュージアム。言わずと知れた日系の彫刻家イサム・ノグチ氏の作品を集めた美術館である。初期から晩年まで、彫刻、ランドスケープ、インテリアと、多彩な才能を発揮したノグチ氏のエッセンスが凝縮された場所。彼の生前の住まいの向かい側にあった印刷工場を改築したという、倉庫のような建物の中に作品が点在する。ムダな解説は何一つなく、シンプルに、そして静かに、彼の残した作品が整然と並べられている。作品のひとつひとつが素晴らしいのはもちろんだけれど、柔らかい採光とゆったりとした作品の配置が全体に凜とした空気感を生み出していて、いるだけで気持ちが落ち着く、そんな空間なのだ。氏の生涯を作品と共に紹介するビデオ映像も興味深い。日本人とアメリカ人との間で揺れる自身のアイデンティティや、戦争や世界を揺るがす出来事が作品に及ぼした影響について細かく解説されていて、映像を見たあとでもう一度眺める作品群は、文字による解説がない分よけいに心にせまる。冬季ということで庭の作品がクローズされてたのがちょっと残念。暖かくなったらまた来なくっちゃ。

倉庫のような1階の展示室。ひんやりとした空気の中に
作品が凜としてゆったりと配置されている
クールな1階とはがらりと雰囲気の違う柔らかい採光の2階展示室。
ここにもたくさんの作品が静かにゆったりその存在感を放っている
和室。とてもモダンで古さを感じさせない
窓の外に見える竹林も作品の一部のよう
各エリアごとに用意された鑑賞ガイド。
館内にある文字はこのカードのみで、
それぞれの作品のタイトルと年代とマテリアルが
記されているだけ。余計な解説はいっさいなしだ
ノグチ氏のランプシェードとイームスの家具を配した
カフェ&ギフトショップも心和む空間
雪の庭の作品はみなこのように箱の中....残念。
また来なくちゃね
三角の敷地に建つ外観もクール。
道を隔てて隣りがコストコってのがちょっと興ざめだけど(涙)

No comments:

Post a Comment