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Saturday, March 12, 2016

緑のシカゴ川

毎年恒例、アイリッシュ・グリーンに染まるシカゴ川。もう50年以上も続いているという、シカゴならではのセント・パトリックス・デーのお祭り騒ぎだ。もともとは未処理の下水がどこから川に漏れ出ているかを調べるために使った染料が、偶発的にこの鮮やかなグリーンを作り出したことが始まりだそうで、この全国的に有名なシカゴの伝統行事は、今でも地元の配管業組合が主催している。当初の化学染料は今では使われなくなり、環境に優しい植物性染料を、川の一部を4〜5時間だけ緑に保つに充分な量だけ撒くそうだ。モーターボートから撒かれる染料は最初は黄色なのだけれど、それが水に混ざると鮮やかな緑に変わる。それを後ろから追いかけるもう一艘のボートが、アクロバット的に蛇行走行しながら水を攪拌して川の色を均一にする。他の都市も、このシカゴ川の行事を真似たいと申し出るらしいのだけれど、シカゴの配管業組合は染料の調合のヒミツを絶対に明かさないので、まだどこもこの完璧なアイリッシュ・グリーンを再現することには成功していないんだって。ワタシの中では、グラウンドホグ・デーに次いでアメリカの2大バカバカしい行事のひとつなのだが、街をあげてこういう冗談みたいなことを本気でやっちゃう、アメリカの脳天気なお祭りがワタシは結構好きである。暖冬の影響で、今日はとても過ごしやすい土曜日。多くの人出に混じって、川が緑に染まる様子をたっぷり楽しんだ。

お天気のいい朝日に輝く緑の川とシカゴの街

「絆」写真展

「絆」のイベントの一環として、開催されている写真展「Children of Tohoku」 仙台在住で被災状況を追い続ける写真家、宍戸清孝氏による被災地の子どもたちのポートレイトを集めている。写真パネルの隅に表示されたQRコードをスキャンすると、スマートフォンで被写体の子どものメッセージをその場で鑑賞できるという、今の時代ならではのインタラクティブな展示となっている。会場は、平日は州事務所のあるJames R. Thompson Centerとシカゴ市役所Richard J. Daley Centerのロビー。週末は一部ユニクロでも見ることができる。「将来は大工になって壊れない家を作りたい」「世界に先駆けた車を作る技師になりたい」「一日一日を精いっぱい行きたい」…. 幼くして目の前でたくさんの大切なものを失った子どもたちにとってのこの5年間は、大人たちのそれとは比較にならないほど長くて重かったことだろう。それでもじっとカメラを見つめ、笑みをたたえながら頼もしく将来の夢を語る姿に、こちらのほうが励まされて胸が熱くなる。

ユニクロの明るい店内に展示された写真の数々
ポートレイトの右下にあるQRコードをスキャンすると
YouTubeのビデオメッセージがスマートフォンに現れる
日本経済新聞社から提供された
震災後の被災地の写真も
いくつか展示されている

Sunday, March 6, 2016

「絆」追悼式

東日本大震災から今年で5年。「絆」は、震災の記憶を薄れさせず米国市民に被災後の姿を伝えつづけようと、シカゴ姉妹都市大阪委員会が中心となって、シカゴ日本国総領事館、日米協会、シカゴ日本商工会議所、ジェトロなどを巻き込んで震災後に立ち上がったプロジェクト。5年目の節目となる今年、追悼式にワタシもボランティアとして初めて参加した。会場は、世界一大きいティファニーのステンドグラスドームで知られるシカゴ・カルチュラル・センター。美しい会場には300人近い人々が集まった。「被災地の若者たちの未来」をテーマに組まれたプログラムは、仏教式の追悼法要に加えて東北の若者たちのビデオ・メッセージやシカゴの子どもたちによる歌の贈り物など、厳かな中にも明るさを感じるとてもいい式だった。「絆」関連のイベントは、東北の子供たちをテーマにした写真展、青少年交流、経済セミナー、自然災害の緊急対応と国際パートナーシップについてのパネルディスカッション、映画上映会など、シカゴ市内で2週間ほど続く。被災地からこんなに遠く離れた場所にも、「被災者のことを忘れはしない。より強い絆で友好関係を築いていく」という人たちがたくさんいる。そんなことを日本の人たちにも知って欲しい、そう思った一日だった。

巨大なティファニー・ドームで有名な
シカゴ・カルチュラル・センター。
壁のモザイクやクラシックなシャンデリアも美しい
ボランティアのユニフォームのTシャツはユニクロさんのご協力
シカゴ姉妹都市大阪委員会代表で、
「絆」イベント発起人の野毛洋子さんによるご挨拶
軽食も用意されたリセプションには300人近いシカゴの人々が集まった
会場に作られた祭壇は、
控えめだけれど機能的で美しい
シカゴ仏教会のNakai住職による読経
モンテソーリ・ランゲッジ・アカデミーの子どもたちによる合唱。
震災当時まだ生まれていなかった年齢の子もいて、
将来ここで歌ったことを思い出して
その意味を理解してくれる日が来ることを思うと頼もしい
会場に集まった人たち全員で、
震災の応援歌『花は咲く』を歌って締めくくり
2週間を通して様々な関連イベントが企画されている
「絆」プロジェクト

Saturday, February 27, 2016

オーキッド・ショー

シカゴ・ボタニック・ガーデンで毎年人気のオーキッド・ショーに来た。385エーカーという広大な公園で行われる特別展は、これまた大変な規模。3棟の大きなグリーンハウスに、カラフルな蘭の花々や南国の植物がいっぱい。この時期の冬疲れしたシカゴの人々に、明るくエキゾチックな空気を届けてくれる。今日はたまたま気温もおだやかでとてもいいお天気。もうすぐ春かもという期待と(必ず裏切られるのはわかっているけど)、南国の花の香りが重なって、とっても気分のいい週末だ。それにしてもすごい数の蘭。どのくらいの準備期間をかけてどうやって活け込むのか!? 機会があれば見学してみたいのだ。

春のような陽気に恵まれた週末のボタニック・ガーデン
オーキッド・ショー会場に続く通路にも
たくさんの蘭の活け込み
こんな感じの活け込みがたくさん。
作るのにいったいどれだけ時間がかかるのか!?
でも楽しそうだ
ペーパー・オーキッドも。
OrigamiをもじってOrchid-gameだって!
きりっとした青空にブーゲンビリアが映える
見事が蘭の花が数百、もしくは数千!?
3棟の広〜いグリーンハウスはすべて南国の香り
ビーカーの口に鼻を当てて、シュッと空気を送ると
中に入っている花の香りを嗅ぐことができる。
こんなインタラクティブな実験も楽しい
明るい日差しと南国の植物に夏を感じるグリーンハウス
でも、外の池はまだ凍っています....

Sunday, February 21, 2016

Day of Remembrance

2月19日は日系アメリカ人にとって、忘れてはいけない日なんだそうだ。1942年、太平洋戦争中のこの日、当時の大統領フランクリン・ルーズベルトの命令により、西海岸に住む11万人の日系人が強制収容キャンプに送られた。パールハーバーを攻撃した敵国にルーツが繋がるという理由だけで、家も仕事も財産も没収され、鉄条網を張った砂漠の僻地にカバンひとつで送られたのである。罪を犯してもいない自国の国民を、日本人を先祖に持つというだけで収監する。それは政府による明らかな人種差別であり、自由と平等の国アメリカの精神に反する歴史上の暗い出来事として、あまり普通のアメリカ人にも知られていない。そんな人類の過ちを次の世代に語り継ぎ、二度と繰り返さないとするために、この日を「Day of Remembrance(憶えておかなければいけない日)」として、日系人のグループがあちこちでイベントを行ったりする。

今日は、シカゴ歴史博物館で行われたそのイベントをのぞいてみた。戦後、キャンプから解放された日系人をいち早く受け入れた街であるシカゴは、組織化された日系人のグループがいくつもあり、昔も今も絆の強いコミュニティを作っている。大勢集まった日系人の人たちからは日本語はまず聞こえて来ないし、今や行動も生活習慣も全くのアメリカ人なのであるけれど、当時収監される時には誰ひとりとして逆らう人はいなかったとか、70年代、レーガン大統領による政府の正式謝罪と賠償金を取り付けるまで戦後30年ものあいだ、日系人の名誉回復のために粘り強く闘ったイノウエ議員やミネタ議員の話を聞くにつけ、あぁやっぱり日本人だなぁと思ったりする。カリフォルニア州立大学のミッチェル・マキさんの基調講演もパワフルで素晴らしかった。第一言語は日本語で、「移民と戦争」という試練を親やその親世代から直接語り継がれたこともない、言ってみれば新型移民であるワタシのような日本人が、このコミュニティにできることは何だろう。そんなことを考えた一日だった。

  博物館のイベントホールにたくさん集まった日系人の人たち
戦後、軍の通訳者として沖縄に駐屯した
退役軍人の日系二世のおじいさん
とてもパワフルな基調講演。
「Achieving the Impossible Dream:
How Japanese Americans Obtained Redress
(不可能と思われた夢の達成:
日系アメリカ人はどう名誉を取り戻したか)」という
本を書いたミッチェル・マキ氏は日系三世
「スタートレック」の名優
ジョージ・タケイ氏も
子どもの時にキャンプ生活を経験した
日系人のひとり。
キャンプ地跡の記念碑前での写真が
印象的だったのでお借りしました
(フェイスブックより)


Sunday, February 14, 2016

シカゴ・オートショー

スーパーボウル同様、まったくの知識ゼロで訪れた初めてのシカゴ・オートショー。マコーミック・プレイスでのこのオートショーはアメリカ国内で最大の展示面積を誇るということで、何でも世界一とか全米一とかが好きなシカゴらしい。自動車ショーというと何となく、きれいなコンパニオンのお姉さんがクルマといっしょに各ステージで微笑んでいるという印象があるのだが、ジェンダー差別に厳しい昨今のアメリカではそんな光景はタブーらしく、日曜日の家族連れがピカピカのクルマに囲まれて楽しそうに時を過ごす健全なアミューズメントパークだった。Jeepの丘を越えるオフロードのテストドライブコースとか、橋がアップダウンするという、意味不明だけれどなんだか面白いToyotaのテストドライブコースとか、広いんだから何でもオッケーよ~みたいなプレゼンテーションが笑える。未来型のコンセプトカーを見ながら夢を膨らませたり、ちょっと手の届きそうなクルマを見て、来年あたりクルマ替えようかなぁと思ってみたり、知識ゼロでもかなり楽しめるイベントなのだ。そして、こういう大型イベントが冬にあるというのも、シカゴらしい。

外の雪景色からはうってかわって、
家族連れが楽しむ一大屋内アミューズメント・パーク!
オフロードコースで丘を越えるJeep

↓ プラレールのように橋がガタンと動くToyotaのテストコース。
意味不明だけれどちょっと面白い。

未来のオート3輪
BMWの未来車は顔つきがアングリー・バード
こちらも未来車。お尻擦りそうです
ちょっと欲しくなっちゃったレトロでかわいいMiniのClubman

Sunday, February 7, 2016

スーパーボウル・サンデー

アメリカの冬のハイライト、スーパーボウル! 今日はアメリカ中のお茶の間やスポーツ・バーが、観戦パーティで賑やかな日曜日だ。アメリカが1年で一番ビールを消費する日とも言われる。今年は第50回目ということで、さらなる盛り上がりのキャロライナ・パンサーズ対デンバー・ブロンコス。何度教えてもらってもルールを覚えられず、あまりに暴力的なのでスポーツとしては基本好きにはなれないアメフトだけれど、華やかなハーフタイム・ショーとか、各企業が競ってお金を投じるコマーシャルの数々とか、ゲーム以外にも話題性がたっぷりのこのスーパーボウルだけは周囲の盛り上がりに混じってワタシでも充分楽しめる。毎年恒例になった友人宅での観戦パーティでは、賭けてるから余計に熱い男子をよそに、女子はもっぱらガールズトーク。ロースコアであんまり面白くない試合だったらしいけれど、そんなことはワタシにはわからないのだ。

テレビに向かって横並びで熱い観戦
4th Quarterにして、なんだかロースコアらしい
Coldplay、Bruno Mars、そして常連ビヨンセと、
ハーフタイム・ショーは豪華顔ぶれ!

ガガちゃん、かっこよかった〜
観戦パーティにみんなで持ち寄ったお料理の数々。
ワタクシはこういうことで参加しております

↓ 今年のスーパーボウルのホンモノの勝者と言われたくらい素晴らしかったレディ・ガガの国歌斉唱。ぎんぎらの星条旗衣裳と星条旗メイク、靴まで星条旗!




Wednesday, January 27, 2016

テイスト・オブ・ジャパン

海外向けの日本食プロモーションのために農林水産省によって2015年に創設された「Taste of Japan」 欧米各地で日本の食文化の啓蒙に貢献した人物へ名誉賞「Taste of Japan Honorary Awards」を贈っている。シリコンバレー、ワシントンDCに続いて、シカゴで表彰されたのはMomotaroのシェフ、マーク・ヘラー氏。今日はユニオン・リーグ・クラブで行われたその表彰式にお邪魔した。

日本に惚れ込み、東京に移り住んで日本の食文化の勉強をしたというシェフは、うそでしょ~と思うくらい若くてハンサム。ABCネットワークの料理評論家、スティーブ・ドリンスキー氏によるインタビューは、ちょっと伏し目がちでシャイな感じの青年の、日本食に対する豊かな知識と経験を短い時間で上手に引き出していた。表彰式の後は、数あるMomotaroメニューの中から、日本の食材を使ったお料理の大試食大会。マグロのぬた和えとか宮崎牛の石焼きとか、美味しい料理がたくさん並んだテーブルをあっちに行ったりこっちに行ったり。毎年続く「予定」というこのイベント。来年は誰が表彰されるだろう。こうしてシカゴの日本食レストランの質が上がっていくのは、住んでいる日本人としては嬉しい限り。農水省さん、続けてください。そして、シカゴのシェフのみなさん、がんばってください!

表彰式。シェフを囲んでTaste of Japan委員会のみなさん
農林水産省による日本食材プロモーションの一環
マグロ(Bluefin Tuna)のぬた和え
若桃という、梅のような形をした小さくて青い桃のデザート。
一口サイズで食べやすく、ほどよい甘さが日本の味!

Tuesday, January 19, 2016

ナオキ・スシ

リンカーンパークに、50席のこじんまりとした寿司レストランNaoki Sushiがオープンする。ヘッドシェフ&店長さんは、我らが親友尚ちゃん! LEYEでず〜っとコーポレート・シェフとしてShau’s Crab HouseやTokio Pubの寿司バーをリードしてきた彼が、いよいよ自分の名前の付いた店を任される。ここに来るまでいろんな苦労話を聞いてきた友人としては、もう嬉しくてうるうるである。

で、今日はオープンにさきがけ、プラクティス・ディナーというものに招待された。普段と全く同じメニューと設定でお客さんを入れて、予定通りに事が運ぶかをテストするお店の予行演習のようなもの。練習にふさわしく、お客さんひとりひとりにアンケート用紙が配られて、オーダーした料理1点1点に対して味やサービスの仕方など、様々な観点からの評価の記入を求められる。ほぼ満員のレストランで、寿司バーの真ん中に立って料理を用意し、スタッフに指示を与え、お客さんのおもてなしもする尚ちゃん。かっこよかったよぉ。正式オープンは明日。成功するといいね。また行くからね!

寿司バーのカウンターの向こうで忙しく働くシェフたち
1/2ロブスターのポンズと唐辛子バター
目にもキレイな帆立のお刺身。
50席のこじんまりとした店内は活気があって
いい感じに盛り上がっていました!

Sunday, January 10, 2016

由紀さおり&安田祥子

1年で一番多くのニッポン人を目にする日。それがシカゴ日本商工会議所(JCCC)の新年会である。今年はいつもよりちょっと少なかったらしいけれど、それでも900人近くの在シカゴ・ニッポン人が、シャンバーグのホテルに大集合。普段の生活ではごく限られた友人とたまに一緒に食事をしたりする程度しか日本人とのつきあいのないワタシにとっては、こんなに日本人がいることが驚き。シカゴ日本商工会議所は、500以上のシカゴ進出日系企業が会員になっているそうで、この地域経済団体も今年で創立50周年。日米の相互理解とビジネス交流の促進のために努力してきた多くの先輩たちのおかげで、今日この場所にこんなに多くの日本人が楽しく集まれるというわけなのだ。

いつもこの新年会で楽しみなのは食事のあとのショータイム。今年日本から来てくれたスペシャルゲストは、歌手の由紀さおりさんと安田祥子さん姉妹。会の趣旨や集まった観客の性質をよく理解したトーク、笑わせどころと泣かせどころの完璧なバランス、そして言わずと知れた素晴らしい歌の数々。日本の懐かしい童謡やヒットソングを美しいハーモニーでたっぷりと聞かせ、会場からのリクエストを受けてその場で歌うコーナーでは、小さな子どもや、昔由紀さおりの大ファンだったという年配の人まで、幅広い層からさまざまなリクエストが寄せられて、会場は大いに盛り上がった。

新年会がすべて終わったあとにたまたま歩いていたホテルの通路で、仕事のあとのくつろいだ服装に着替えた姉妹に遭遇し、握手をしてもらえるというラッキーなハプニングもあり、今年は幸先がいいかも!

会の前座はシカゴ沖縄県人会による太鼓のパフォーマンス
こちらも沖縄県人会による三味線と唄。
この人たちも日本からわざわざ来たのかと思わせるくらい、
アマチュアのサークル活動の発表の場とは思えない
ハイレベルなパフォーマンス
お食事も美味しかったです
由紀さおりさん。
こんなに近くまで来て歌ってくれました!
シカゴ日本人学校の子どもたちと「ふるさと」
由紀さおり&安田祥子と一緒に歌ったなんて、
子どもたちにとってシカゴのいい思い出になるね
会の最後は、新年会実行委員会の役員の人たちによる
復興支援ソング「花は咲く」の大合唱
今年は震災から5年だそうで、
JCCCでも様々な追悼イベントが企画されているそう