Wednesday, May 20, 2015

ジャージー・ボーイズ

トニー賞を受賞した大ヒットミュージカルは今もブロードウェイでロングラン中。その後クリント・イーストウッドが監督して去年映画になった「Jersey Boys」 映画がよかったので、ちょうど今シカゴに来ているオリジナル・ブロードウェイ版の舞台を観に行った。60年代の4人組人気バンド「フランキー・ヴァリとザ・フォーシーズンズ」の波乱に満ちた人生を描くミュージカル。売れないバンドが新メンバーの加入に伴って改名、その直後に発表した「シェリー」の爆発的ヒット。登り詰めたスターダムの華やかなスポットライトの陰で、仲間割れ、嫉妬、子どもの非行、家庭不和などが渦巻く、いわゆるバックステージ物語である。

ニュー・ジャージー州の工場地帯を連想させる鉄骨を組んだ舞台装置を巧みに使い、ロイ・リキテンスタインのポップアートを用いたアニメーションや、元祖バラエティ番組「エド・サリバンショー」の映像をふんだんに取り入れて、舞台と映像を同時進行させる演出が秀逸。そして主演フランキー・ヴァリ役の透き通ったファルセットの歌声が奏でる聴き憶えのある懐かしの大ヒット曲の数々。ワタシよりちょっと上の年代の方々、いわゆる団塊の世代のノスタルジーを鷲づかみって感じで、熟年層を中心とした客席の拍手や歓声でショーがストップする場面も珍しくないのだ。

ストーリーを追うならイーストウッド監督の映画のほうがいいけれど、舞台ならではの演出と生演奏の醍醐味はやっぱり舞台。役に立つ人生訓もぎゅっと詰まっている。



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