Wednesday, February 13, 2013

鼓童

オーケストラ・ホールに1歩足を踏み入れると、そこは荒波すさぶ日本海! ってこともないけれど、ステージにどーんと並んだ大小の和太鼓は圧巻。佐渡から演奏に来てくれた鼓童(KODO)のコンサートに行って来た。「One Earth Tour 2013: Legend」 シカゴで鼓童を観るのはこれで2回目だ。前回の2009年は、和太鼓といってもとてもコンテンポラリーな感じがしたのだけれど、坂東玉三郎さん演出の今回は、モダンと和の伝統の調和がすばらしく、民族的でありながらも、ひとつのショーとしてとてもデリケートで洗練されていると思った。太鼓はもちろん、歌も踊りも竹笛も、全部よかった! 相変わらず、大太鼓の人が舞台の袖からふんどし一丁で出てくる場面では、まわりのアメリカ人の間から、なんだなんだなんなんだ….という笑いまじりビックリモードのどよめきが聞こえてくるけれど、背中を客席に向けていざ大太鼓の演奏が始まると、その肉体の美しさに会場全体が息を飲むのがわかる。腹筋ならぬ背筋までもが割れていて、腕から肩甲骨、背中からお尻まで、輝くような筋肉が太鼓の響きに合わせて、くぃくぃ動くのさ~ 広い会場にマイクなしで響き渡るかけ声もすばらしい。アメリカのコンサートホールを満員にして、スタンディング・オベーションと割れるような拍手喝采。同じ日本人として「誇り」を感じる、とも言えるかもしれないけれど、これが日本のものだとかそういうことは、もうどうでもいいのかも。それより、民族とか国籍を超えて分かち合える感動を提供してくれる、深く掘り下げられて高く鍛え上げられたパフォーマンスに、無条件で拍手を送りたいと思うのだ。アメリカ・ツアーのあとには5~6月と日本でも公演があるそうなので、まだ観ていない人はぜひ!

演奏中は撮影できないので、これは演奏前の舞台の太鼓

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