Friday, January 1, 2016

初詣

シカゴに住み始めて13年、初めて仏教寺院の初詣に出かけてみた。去年あるご縁でお知り合いになったミヤムラ住職が執り行う新年の礼拝は、オールドタウンにある浄土真宗、中西部仏教会にて。住職による短くわかりやすい新年のお説教と読経、そして参拝者全員がお線香をあげる。戦後、日系人収容キャンプを後にし、シカゴを再出発の地と選んだ人々がこの地域に集まり、1950年に前身となる仏教信者の施設が出来、その後、このお寺が現在の形になったのが1971年。日系1世2世の人々はもうほとんどいなくなり、今では日本語での礼拝もなくなってしまったそうだけれど、このお寺の本堂に入ると、故郷の文化と伝統を後世に引き継ぎながら、日本人コミュニティを築く努力をした1世2世の人たちの心意気が伝わってくる。

2015年、世界にはたくさんのテロや紛争があった。多くの尊い命が犠牲になり、祖国を追われ行き場を失った人たちが、悲しい人種差別の標的になった。かつて敵国人と言われ、人種差別の逆風に立ち向かいながら、こんなに立派なお寺を後世に残した日本人の先輩たちに思いを馳せて、世界の平和を心から願う新年の幕開けなのだ。

ミヤムラ住職による新年のお説教
参拝者ひとりひとり仏前に進み、お線香をあげる
礼拝の後、ふるまわれたお雑煮を参拝者みんなで食べる。
年末の餅つきとともに、
日系人コミュニティ(今では仏教人コミュニティ?)に長く続く、
心あたたかい伝統のしきたりのよう。
お餅3コ入りのアメリカサイズ!

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