Saturday, August 10, 2013

銀座祭り

中西部仏教会のお寺で毎年夏に行われる「シカゴ・銀座祭り」を覗いてみた。家から自転車で15分、こんなに近くに住んでいるのに、この浄土真宗の立派なお寺を訪ねるのは初めてで、このお祭りもシカゴ在住12年目の夏にして初めての体験。

お寺のパーキングロットには立派なステージと広い観客席が設置され、和太鼓や柔道剣道、日本舞踊などのパフォーマンス。境内では「技」と題してさまざまな日本の伝統工芸やクラフトの屋台が並ぶ。お決まりといえばお決まりの光景なのだけれど、驚くべきは、この入場料6ドルのお祭りに遊びに来ている人のほとんどがアメリカ人、というか日本人顔じゃない人ばかりで、しかも大盛況である。主催者側の役員さんや、ブースを切り盛りしている人たちも、ほとんどが日系人あるいは心に日系が混ざった人たちで、純粋な日本人と思われる人はほとんどいないのだ。そして、それぞれの作品や演出も同じようにどこかツイストがかかっていて、日系人による日本文化という独自の世界が広がっているのである。地元の人たちはこれを見て、「日本」を理解するのかなと思うとちょっと複雑な気持ちにもなり、一時滞在でシカゴに住む純粋な日本人の人たちがこういう場所に来ない理由もなんとなくわかるけれど、それでもこのお祭り、今年が第58回め。1960年代からこうして年1回行われているというわけで、その息の長さとこの大盛況には、なんかヘンですよとはとても言えない、妙な説得力を感じてしまう。ワタクシ個人的には、こういう日系人の集いの楽しいところは、昭和30〜40年代の日本ってきっとこうだったんだろうなぁと思える昔っぽさに対する郷愁感。それと、シカゴで活躍する大阪出身のジャズ・ミュージシャン、野毛洋子さんのパワフルなヴォーカルと、ブルースに巧みに(あるいは強引に)「日本」を取り入れるその恐るべきクリエイティビティ。一見の価値と言いながら、毎回惹きこまれてしまう迫力のステージは、今回も健在だったのだ。

中西部一の仏教会と言われるだけあって、立派なお寺です
「技」満載のアート&クラフト
中西部一の美味しさと言われるウワサのチキン・テリヤキに
満員のフード・コーナー
ビールは定番のサッポロ
観客に炭坑節を踊らせちゃう洋子さんの迫力のステージも観客席は満員
お寺なのに鳥居という光景は、お祭り用のディスプレイとはいえ
若干違和感。まぁアメリカですからね....

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