Friday, August 24, 2012

ナイアガラの滝

シカゴに住む日本人が日本からのお客さんを連れて行く定番の観光地がここ、ナイアガラ。飛行機でトロントまで1時間+ドライブ90分なので、それほどお手軽ってわけでもないのだけれど、それでも世界的に有名な観光地としてはシカゴから一番近いのかな。そんな事情で、夏休みを利用してアメリカに遊びに来た甥っ子たちとナイアガラへ。先週のカナディアン・ロッキーの手つかずの大自然とはうってかわって、この大自然は商業主義に荒らし尽くされアミューズメント・パークと化している。違う意味ですごいところだ。アメリカ滝とカナダ滝。ふたつ並んだ巨大な滝が競うように大量の水を落下させるその姿、迫力ある轟音、雨のように降る水しぶきなど、滝そのものはもちろん圧巻。でももっと圧巻なのは、ラスベガス並みの周辺歓楽街。林立する高層ホテル、カジノ、レストラン、ギフトショップ、タワー、観覧車、恐竜公園、水族館、スライダー・プール、ミニゴルフ、映画館、ボーリング場、ゲームセンター、お化け屋敷にロウ人形館まで。夜になれば滝のライトアップ、花火大会、タワーからヒルトンホテルに渡した地上150メートル長さ400メートルの綱渡りショーまである。ディズニーランドの家族旅行だと思えばそれはそれで楽しいけれど、これじゃぁ滝も本物には見えないよ。強欲な商業主義と高度な技術によってなんでもありなった今の時代、こういう環境の中で子どもたちは大自然をどういうふうに捉えていくんだろう。公害とか資源乱獲とか、自然が人間の手によって物理的に壊されることを自然破壊っていうんだと思っていたけれど、自然が自然に見えなくなるというコンセプトの崩壊も自然破壊のひとつだよなぁと、霧の乙女号の行列で順番待ちをしながら考えこんでしまったのだ。

アメリカ滝と....
....カナダ滝
高さ160メートルのタワーからの綱渡りショー。
街の人がみんな上を見上げていておかしい
繁華街の夜景と滝のライトアップ(中央のピンクとブルーの灯り)と花火

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