Sunday, November 29, 2015

サウンド・オブ・ミュージック Sing-Along

ホリデー・シーズンの定番「サウンド・オブ・ミュージック」のシング・アロング版を近所のレトロな劇場ミュージック・ボックス・シアター観に行った。「シング・アロング」とは、画面の字幕の歌詞を見ながら映画に合わせて観客が一緒に歌う上映会。アメリカでは各地でいろいろなミュージカル映画のシング・アロングを上演している。

この日は上映前にオルガンの生演奏があり、レトロな劇場にぴったりのレトロな音色で映画に出て来る音楽を聴かせてくれる。オルガン演奏の後にはMCのおじさん。入場するときに入り口で配られた、上映中に歌いながらいろいろと使う小道具の説明と、おじさんのリードでちょっとだけ歌の練習もする。そしてその後にはコスチューム・コンテスト。劇中の登場人物に扮した観客がステージに上がり、似ている度、ユニーク度を競う。めちゃくちゃ学芸会っぽくて微笑ましいのだ。そうしたMCのおじさんの盛り上げで、会場の雰囲気が最高潮に達したところで映画の上映に入っていく。

歌のシーンは字幕で歌詞が出るし、タイトルナンバーの「サウンド・オブ・ミュージック」はもちろん「ドレミの歌」や「エーデルワイス」などほとんどが馴染みのある曲ばかりなので、ワタシもがんばって英語で歌いましたよ! 歌の他にも、観客は上映中どこで叫んでもいいというのが基本ルール。「よっ、若旦那っ!」みたいな合いの手が入ったり、キスシーンではひゅーひゅーって歓声が出たり、それらにまた観客が反応して笑いが出たりと、客席が映画と一体化している感じがとっても楽しい。そしてナチスの出て来る場面での割れんばかりのブーイングはやっぱりアメリカだ。むか〜し昔に観たのが最後だったので、ストーリーなんかはもう忘れていて、ラブストーリーだとばっかり思っていたらけっこうシリアスなお話だったのね…. 昔の映画はみんな強い主張がある。

上映前の一連のアトラクションから、たぶん劇中で観客が叫ぶところやそのだいたいのセリフまで、きっともう定番になっているのだと思う。アメリカの古き良き時代に根付いた伝統的なエンターテイメントのひとつなのだ。たとえば日本で「大きな栗の木の下で」って言ったら誰でも知ってる振り付けがあるのと同じで、この場面ではこの歌い方、このフレーズにはこの振り付け、誰かがこう言ったらこう答えるって、世代から世代へと受け継がれているのだと思う。なんだかアメリカ文化のいいところを観たなぁというあったかい気持ちになって、歌がいい感じでカラダに残り、おぼえた歌を気分よく口ずさみながら劇場を後にしたのだ。

サウスポートにある
レトロなミュージック・ボックス・シアター
入場時に配られる小道具たち
「トラップ邸でのダンスパーティー招待状」
「『Maria』の歌の時に使うカード」
「カーテンで洋服を作るシーンで使う端布」
「『エーデルワイス』の歌に合わせて頭上で左右に揺らす花」
「キスした時に鳴らすクラッカー」など
MCのおじさんのリードで小道具を使う練習
コスチュームを身につけて来た観客はステージで紹介される

↑ 古き良き時代のアメリカが描いた夢のような映画の1シーン。
字幕を見ながら一緒に歌います。

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