Sunday, March 20, 2011

ポンペイ

わたしはわりと遺跡が好きである。遺跡の中に、かつて何百年何千年前にそこに暮らした人々がいること、そしてその様子を頭の中で勝手に映像化してわくわくしてしまうのだ。ポンペイは2000年前のベスビオ火山の大噴火時に、火山灰に覆われて一瞬にして消滅してしまった都市の遺跡である。火山灰のその何か科学的成分のおかげで、ほとんど原型が保たれたまま2000年の後に発掘され、人までが化石になって(昔の人って小さかったのねぇ)発見された古代都市だ。広大な敷地の中に目を見張るような数々の遺跡が点在している。びっくりするほどの保存状態の壁画やタイルのモザイク、馬車の轍が残った石畳、ストーブのあとがしっかりと残ったキッチン・カウンター、ここは絶対に商店街だったとわかる町並みなど、すごいすごいの連発とシャッターの押しまくりだ。でも残念なのは、非常にわかりにくい見学順路や、これで12ユーロはぼったくりだろうと思わずにいられないお粗末なオーディオガイド。壺など数々の遺留品たちを、棚に並べてただ1カ所にまとめてあるだけの展示方法。人の化石もこの展示の仕方ではどのような状態でどのように見つかったのかもわからず、その説明もその場にはない。せっかくの世界遺産であるすばらしい遺跡も、このやり方では、残念だがわかりにくくて....と思ってしまうのは、アメリカのテーマパークや国立公園などエンターテインメント王国のわかりやすいシステムに慣れてスポイルされてしまったわたしだけ?

No comments:

Post a Comment