Sunday, November 4, 2012

ニューヨーク・シティ・マラソン

ハリケーン・サンディの傷跡が生々しいニューヨークでは、今日予定されていた世界最大の市民マラソンのひとつ、ニューヨーク・シティ・マラソンが中止になった。2001年9月の同時多発テロの時にはこのマラソン大会が、市民と世界各国から集まる37,000人のランナーのポジティブなエネルギーとスピリットを集め、ニューヨークの強さと市民の絆を世界に示す格好の機会となったそうだけれど、今回はいかんせん時間がなさすぎた。街の機能はこの大規模な大会を開催するまでに回復できず、34億ドルと言われる経済効果を水に流して、ブルームバーグ市長は大会中止という苦渋の決断を下したのだ。でも正しい決断だったと思う。それくらいひどい災害だった。誰も文句は言えないよ。

で、走るはずだったランナーたちはどうしているのか。それが走ってるのよ〜。真新しいオレンジ色の2012年レース・シャツを着て自主的に。お互いに声を掛け合いながらセントラル・パークを何周も何周も。あるいは被害のひどい地域に救援物資を届けるために。そして組織的にボランティアを募って、救援活動するグループも。一般レベルの参加者の間から発生した何かしたいという気持ちが、ひとりひとりの小さな行動に繋がり、それが大きな波になって体制を動かす、そういうところがアメリカって本当に素晴らしい。大会の公式記録が残らなかったとしても、これは一生の思い出に残るレースになるだろう。これぞランナーズ・スピリット、ランナーズ・フェローシップ! スポーツっていいよね。ニューヨークがんばれ。わたしも参加したかったー!

セントラル・パークを自主的に走るランナーたち
Robert Caplin, The New York Timesより
被害のひどかったスタテン・アイランドに物資を届けるランナーたち
Runner’s World Magazine Website より

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