Wednesday, February 29, 2012

マカロン

メレンゲを焼いた生地にクリームをはさんだお菓子「マカロン」が、今シンガポールでは大ブームのよう。マカロンを使ったユニークなディスプレイや、色とりどりのマカロンがずら〜っときれいに整列したお菓子のショーケースを街のあちこちで見かける。マカロン―$2、なんていうのがメニューのデザート欄に載っているレストランも。シンガポールのお茶の老舗ブランドTWGのティーサロンも、茶葉入りのオリジナル・マカロンを出しているということで、試してみたのはローズティー入りのピンクのマカロン。お茶の香りはイマイチよくわからなかったけれど、外側サクッで中ほんわりの生地とほんのり甘いクリームは、口に含んだ瞬間にふわ〜っと幸せ〜なキモチになる。でも、いくらデザートと言っても、マカロンはフォークとナイフで食べませんよね〜。

マカロンひとつにこの仰々しいプレゼンテーション。
TWGティーサロンにて。笑った!
マカロンのショーケース
街で見かけたマカロン・ディスプレイ
街で見かけたマカロン・ディスプレイ
ジャイアント・マカロンなるものも!
小ぶりのハンバーガーくらいの大きさ!
街で見かけたマカロン・ポスター 
マカロン・ポスター、ウォーホール風

Tuesday, February 28, 2012

オーチャード・ロード

結局のところシンガポールとは、全体が巨大なショッピング・モールでできているような街なのである。きれい度、おしゃれ度、高級度には多少の差があったとしても、だいたい主要な場所にはどこにもショッピング・モールがあり、同じようなお店と、同じようなレストラン&フードコートが入っていて、どこもたいてい人でいっぱい。こんなにたくさんのモノがホントに売れるのだろうかと思うけれど、シンガポール人はショッピングが大好きなんだって。そんなシンガポールの一番の繁華街はオーチャード・ロード。迫力ある規模とデザインを競い合うかのようにショッピング・モールが林立し、それぞれが高級ブランドの大型店舗とローカルの小さなお店をテナントに持ち、歩いても歩いてもお店またお店。あそこに欲しいものがあったとか、行ってみたいレストランがあったとか思っても、次に行こうとしたらもうどこだったのかわからなくなっている。夜になるとビル壁面の巨大スクリーンの映像とイルミネーションが、まるで未来都市にいるような華やかさを演出する。「おもちゃ箱をひっくり返したような」街ってホントにあるんだね。

オーチャード・ロードの中心にひときわ目立つIon Orchard
Wheelock Placeもユニークなデザイン
ドッカーンと構える中国風の建築は
地元デパート・タングス

Sunday, February 26, 2012

スープ・レストラン

アジア遠征もすでに6週間になり、シンガポールには日本のスーパーやおいしい日本食レストランが多いこともあり、ここのところ食事は日本食に偏りがち。それでもいくつかシンガポールで気に入ったローカル・レストランがある。そのうちのひとつ、スープ・レストラン。メジャーなショッピング・モールには必ずといっていくらい入っているチェーン店で、ランチ・ディナー時にはいつも店の前に行列が出来ている人気店。その昔、シンガポールのチャイナタウンの屋台で作られていた料理のレシピを、忠実に再現しているのだそうだ。ノスタルジーをモダンにアレンジしたインテリアの店内で、伝統料理を提供する、現代風のチェーン・レストランというわけだ。宮廷料理とかではなく、屋台料理を「伝統」と言ってしまうところがおもしろい。わたしのお気に入りは冬瓜の薬膳スープとジンジャー・チキン。店の冠名でもあるスープは、ハーブのアロマととろとろに煮込まれた冬瓜が胃にやさしい。まるごと蒸したチキンは、香りとフレーバーがしっかり閉じ込められていて、これまた身体に良さそうなジンジャー・ソースをたっぶりつけて、生のきゅうりと一緒にレタスの葉にくるんでいただく。ついでに、ビールと一緒に出てくる煮込んだピーナッツのお通しも、最後までやめられないジャンクな美味しさなのだ。

冬瓜の薬膳スープ
ジンジャー・チキン

Thursday, February 23, 2012

ルイ・ヴィトン・アイランド

建築的にもアトラクション的にも、1ブランドのショップという括りには入りきらないおもしろさ。そんな記事をシンガポールに向かう飛行機の機内誌で読んで、ぜひ行ってみたいと思ったルイ・ヴィトン・アイランド。湾に突き出た小さな桟橋でマリーナ・ベイ・サンズから繋がっている。海に浮かんだショップは確かに斬新。デッキにはデッキチェアも置いてあり(もちろんヴィトン印!)、ゆっくりすわって湾内の景色を楽しめるようにもなっている。他の都市では今まで1度もルイ・ヴィトンになど入ったことがなかったので、ちょっと勇気がいったけれど、入ってみればまあそこはお店である。ゆったりと贅沢に展示された商品の数々はわたしには買えないものであったとしても、品のいい男女の店員さんたちは、優雅ににっこりと微笑んでくれる。ルイ・ヴィトンの歴史の中で代表的なカバンたちの、時代を追った展示などもあり、なかなかおもしろい。ヴィトンのマージャンパイ・ケースなんていうのは、シンガポールならでは!?

桟橋を渡ってヴィトン・アイランドへ
ゆったりとディスプレイされた高級感漂う店内
ヴィトンのマージャン・パイ!
夜景はこちらも未来的!

マリーナ・ベイ・サンズ その2

マリーナ・ベイ・サンズといえばまず注目すべきはカジノなんだそう。外国人はパスポート提示で入場無料だけれどシンガポール人は入場料100ドル。外国人はお金を落としてもらうのにどんどん来て欲しいけれど、自国の人間はあまりギャンブルにハメたくないという、きっとそういう方針なんだろうね。さすがシンガポール。

残念ながらわたしはカジノに興味がないのでここはパスして、隣接するショッピング・モールへ。全体にガラス張りの明るいモールは、天井が高く通路も広くて、高級ブランドがズラ~っと並ぶ。吹き抜けの地下には水路があり、ラスべガスのベネチアンの真似っこかな、ゴンドラが行き交う。水夫はイタリア人ではなく、竹で編んだ三角笠と農夫の服装のアジア人(笑) そしてシンガポールのモールになくてはならないフードコートはもちろんここにも。驚くべきは、フードコートの真ん中がスケートリンクになっていること。でもきっとあんまり人気がなかったのかな、リンクはふたをして、この日は何かのプロモーションの特設会場になっていた。シンガポールでスケートというのも何かピンと来ないし、だいたいスケートが出来る子どもなんてきっとシンガポールにはあんまりいないよね。

暗くなってからのイベントは、屋外の湾に面した広場で見られる光と水とサウンドが織りなす壮大なショー。ドラマティックに作られた15分ほどのショーは、レーザーや噴水、オーケストラの音楽をダイナミックに使ってなかなかの見応え。スペクタキュラー!なのだ。後ろを向けば、マリーナ・ベイ・サンズの3棟のビルと空中船が光のアートとなって、まさに未来的。スゴいモノを作るなぁ、人ってスゴいなぁと思ってしまう夜だったのだ。

ショッピング・モールの正面玄関 
マリーナ・ベイ・サンズの夜景
水と光のショーが始まるところ

マリーナ・ベイ・サンズ その1

「劇的変化を続けるシンガポール」だそうですが、やっと行ってきたのだ、話題のエリア。古くからシンガポールといえば「マーライオン」のマーライオン・パークから、マリーナ・ベイをぐる〜っと回って、DNAをデザインしたという斬新な渦巻き状のヘリックス橋を渡り、高層ビル3棟の屋上に空中船を載っけたユニークな建築のマリーナ・ベイ・サンズまでのプロムナードは1周4キロ。前回シンガポールを訪れた2008年にはなかった再開発地区の、新観光スポットだ。

とりあえず、マリーナ・ベイ・サンズ屋上の空中船まで上がってみることにする。一般客も入場料を払うと「空中庭園」と呼ばれる船の先端の展望台に上がれるようになっているのだけれど、展望台上階のバーなら入場料を払わずとも入れる。それならバーでしょう、ってことでバーに行ったら、ドリンク2つでなんとUS45ドル。ひぇ〜! ま、話題性ってことでしょうがないか。景色はなかなか素晴らしかったですよ。船の後ろ側に当たる部分はマリーナ・ベイ・サンズの宿泊客専用エリアで、地上200メートルという高さにおいては世界最大級の屋上プールがあるそう。空中に向かって落ちて行くようなインフィニティ・プールが話題だったので、ぜひ見てみたかったけれど、バーからいくら身を乗り出してみても、見えませんでした。残念。

マーライオン・パークから見たマリーナ・ベイ・サンズ
ヘリックス橋とマリーナ・ベイ・サンズ
ハスの形をしたアート・サイエンス・ミュージアム
空中船から見たシンガポールの街
眼下は建設中のガーデンシティと
その向こうマラッカ海峡に浮かぶ無数のタンカーたち
シンガポール・スリングとコスモポリタン
合わせてUS45ドル! スカイ・バーKuDéTaにて

Tuesday, February 21, 2012

多国籍

大都市だからなのか、マレーシアのようにいつもどこからでもコーランが響いてくるようなことはないけれど、ここシンガポールにもマレー系ムスリムの人は多い。サルタン・モスクの周辺は、トルコやエジプト、モロッコなどのエスニック・レストランやカフェ、アラビア絨毯やバティック、マレー民族衣装のファブリックなどエキゾチックな店が軒を連ねている。お店の人に「ここはマレー系の地域?」と聞いたところ、「このあたりは中東、この通りから西側はマレー、モスクの裏側はインド」という答えが笑って返ってきた。なるほど、国際都市だなぁ。「日本から来たの?」と聞かれるので、「イエスだけどノー。日本人なんだけどアメリカに住んでいて、アメリカから来たのよ」と答えると、「シンガポール人はみんなそんなもんよ」と言われた。確かに。街中に様々な言語が飛び交い、様々な民族衣装が見られ、様々な生活様式をお互いに尊重しながら、たぶん大まかには仲良く生きている。1世紀前の富める国による搾取の時代の構造が崩れ、それが今貧しい国々にさまざまな民族対立を起こしている世界にあって、こういう文化背景を持つアジアの国が、これからの時代にどういう影響をもたらしどう変わっていくのか、とても興味深いと思う。

サルタン・モスク
モスク周辺の多国籍地帯
前述の小学校の床のタイルにあったサインだけれど、
このページに載せたほうがふさわしいかと思って。

Monday, February 20, 2012

小学生アート

シンガポールの平均的な公立小学校とされる郊外の学校を訪れた。中国、マレー、インドなど様々な人種の子どもたちが約1000人一緒に学んでいる。さすがはシンガポール、今まで見学させてもらったマレーシアの学校とは比較にならないほど、設備の整ったいい学校だ。美術教育に力を入れているというこの学校、子どもの作品がスゴい。プロの作品顔負けのコンテンポラリー・アートの数々が並ぶ校内のアート・ギャラリーは、作品ひとつひとつの質もさることながら、全体のディスプレイもとても素晴らしい。こんな美術教育を受けてみたかったなぁ。

シンガポールは小学校さえも緑が豊か
学内アート・ギャラリー
学内アート・ギャラリー
ストリート・グラフィティで飾られた校内の廊下
中庭もアーティスティック
生徒たちがマリンバの練習をする放課後のカフェテリア
カフェテリアもカラフルでどこかアーティステック

Sunday, February 19, 2012

チャイニーズ・ティー・セレモニー

チャイナタウンの茶渕/ティー・チャプターという店で、中国の慣習にのっとったティー・セレモニーを体験させてもらった。室内のインテリアや調度品、茶器、茶葉、お茶の入れ方等、トータルに演出するこのお店。たくさんの種類の茶葉の中から、名前になじみのある鉄観音を注文し、目の前でお店の人に正しいお茶を入れてもらった。入れ方は以下の通り。

1)ポットのお湯が沸いたら急須にお湯を入れ、それをカップ、香りを楽しむ円筒状の杯、ジャスティス・カップに順に移して茶器を温める。
2)急須に茶葉を入れ、お湯を注ぐ。
3)最初の1杯はすぐにジャスティス・カップ(おもしろい名前でしょ? テーブルにひとつだけついて来るグループ共通のカップのこと)に取り、それを急須の上にかけながら捨てる。
4)再びお湯を注ぎ、30秒待ったのちにジャスティス・カップに取り、それを円筒状の杯に移して鼻の下に持って行き、まず香りを楽しむ。
5)それを個人のカップに移して、やっと飲む。
6)上記の手順の4と5を1回の茶葉で4回繰り返す。2回目は45秒待たなくてはならず、それ以降は5秒づつ延びていく。

ちまちました手続きの、何とも手間のかかるセレモニーではあるけれど、午後の散策とよぶにはほど遠い、モノと人とでごちゃごちゃしたチャイナタウンを歩き回ったあとには、ほっとする瞬間。しかし、こんなにワイワイとしたチャイナタウンの片隅に、こんなにひっそりと落ち着く空間があるとは驚き。さらに言うなら、こんなに大雑把で賑やかでガチャガチャとした中国人たちが、こんなにていねいで静かで落ち着きのある慣習を確立したというのもちょっと信じ難いのだ。

500円玉ほどの直径の小さいカップを何度も何度も口に運んで、手順を4回繰り返すお茶を全て残さず飲んだら、けっこうお腹はガボガボに。お茶請けについてきたクッキーも繊細で美味!

Saturday, February 18, 2012

携帯電話

マラッカからシンガポールへ帰る高速バス。3時間の行程中のほとんどを、運転手は携帯電話でのお喋りだ。土曜の夜遅くの国境越えのバスは乗客も少なく、照明を落とした静かな車内でほとんどの乗客が眠る中、運転手の電話の着信音と彼の大声だけがひっきりなしに響き渡る。成田から東京へ向かうシャトルバスでは、他の乗客に配慮して携帯電話の使用は控えるようにアナウンスがされる。シカゴでは、安全のために運転中の携帯使用は違反、まして公共バスの運転手など問題外だ。ところ変われば….なんだなぁ。

マラッカ

週末を利用して、マラッカに行った。片道3時間。行きはクアラルンプールまで行くという人の車に便乗させてもらい、帰りは高速バスを利用しての日帰り旅行。またまたあちこちからコーランの聞こえてくるマレーシアである。マラッカはペナン同様、次々に西洋列強に支配されたマラッカ海峡の中継貿易港で、こちらも街全体がユネスコの歴史的世界遺産。建物が赤く塗られた中心部のオランダ広場と、ショップハウス・スタイルのプラナカンのお金持ちの旧家が並ぶヒーレン・ストリートに、かつての繁栄の面影が見られるけれど、住人を失った古い住居の廃坑化も著しく、観光客を乗せて街を行き交うにぎにぎしいトライショーに、「過去の街」の悲しさも感じられる。そんな中、目を見張るのは落ちぶれたプラナカンが売りに出したといわれる数々のアンティーク。ここは東南アジア最大の骨董街なんだそう。細い通りに観光客相手の安っぽい店がひしめき合うマラッカだけれど、そんな中にひっそりと昔ながらの商売を営んでいる店や、博物館並みの見応えのアンティーク店などを探して歩くのはなかなか楽しい。

観光客を街受ける飾りたてたトライショーと、
物売りが並ぶオランダ広場
膨大なアンティークの中でわたしが気になったのは、コレ。
プラナカンのウェディング・バスケット。
いわゆる「おかもち」なのだけれど、

輿入れの時に数々のギフトをこれに入れて運んだのだそう。
本物は高くて手が出ません。

Tuesday, February 14, 2012

大阪・イン・シンガポール

シンガポールに大阪発見! 場所はシンガポール西側に位置するJuron Pointというショッピング・センター内。お好み焼き、焼き鳥、ラーメン、お寿司、日本みたいな定食屋さんやパン屋さん、ちょっとしたお惣菜などを売る店が一角をなし、Shokutsu(食通)という通りを作っている。ちょっと見たところホントに大阪みたいだけれど、聞こえてくる人々の会話が、日本語、英語、中国語など、いろいろに混ざり合っているところが面白い。ここもすごい人混みで、順番を待つ人たちがあちこち行列。日本食(っていうか大阪食?)は大人気ですね。あ、でもそういえば大阪弁は聞こえて来なかったなぁ。

Monday, February 13, 2012

シンガポール

タイのジャングルから一転して、シンガポールにやってきた。どこの大都市にも共通の林立する高層ビル、人混み、渋滞…. ここは都会のジャングルだ。減速しているとはいえまだまだ好景気のアジア。ショッピングモールは平日でもすごい人混みだし、レストランはどこも行列で、待たずに入れる店などない。この街に暮らしたらさぞかしストレスが多いだろうと思いつつ、これからシンガポールで1ヶ月の滞在である。暑さは夏の東京並みだけど、がんばります。

人の多さに圧倒されるショッピングモール

Friday, February 10, 2012

ゾウに乗る

ゴールデン・トライアングル・アジアン・エレファント・ファウンデーションという非営利組織のキャンプで、ユキちゃんというゾウに会った。ユキちゃんは、生まれたばっかりで日本に売られ、コカコーラのコマーシャルで一躍スターになったけれど、大きくなって使いものにならずタイに送り返され、パタヤビーチで観光客相手にショーガールとして過ごした後、太りすぎてしまってお払い箱になり、街頭でゾウを連れて物乞いをするゾウ使いと一緒にいるところを保護されてここに来たのだそう。このファウンデーションでは、こういう路頭に迷ったゾウをマフートと呼ばれるゾウ使いと一緒に保護し、プロフェッショナルなケアのもと、ジャングルの環境の中で育てている。働けなくなったゾウに限りなく理想に近い生存環境を与えることと、収入の道を断たれたマフートに仕事を続けさせることによって、タイの持つ伝統的な特殊技術を絶やさないことを目的としているのだそうだ。現在ここで暮らしているゾウは32頭。その中の55歳のトン・カンというメスのゾウさんに乗せてもらい、1時間半くらいジャングルの中をトレッキングした。台も何も使わずにゾウの首にまたがる方法や声のかけ方を教えてもらい、耳の後ろを蹴ってゾウをドライビングする。ちょっとしたマフート体験! トン・カンは、素人のわたしにもとっても協力的で、ゾウのほどよい暖かさの体温が伝わって、こっちまで優し〜いキモチになる。ゾウたちは夜にはジャングルの中で放し飼いになるので、夜のテントには走るゾウの地響きが伝わって来たり、パオーという雄叫びが聞こえてきたり。なかなかエキサイティングな宿泊体験でもあったのだ。

エレファント・キャンプ
頼もしいゾウさんと、ジャングル・トッレキング
マフートとともに幸せなゾウさん

Thursday, February 9, 2012

ゴールデン・トライアングル

チェンマイから車で4時間。ゴールデン・トライアングルという刺激的なニックネームを持つ場所にやって来た。ここは、タイ、ミャンマー、ラオスの3カ国をメコン川とその支流ルアック川が隔てるジャングル国境地帯。太平洋戦争のタイ・ビルマ戦線が敷かれた場所であり、古くからケシの栽培が盛んだったことから、少し前までは麻薬の密売組織が君臨していた場所である。オピウムの売買が金で行われていたことが、このニックネームの由来だそう。現在では、そんな悪名高いイメージを背景に観光地として売り出していて、そんなに秘境っていうわけでもなく、ラオス側には中国が建設した賑やかなカジノが3軒もあったりして、ちょっと興ざめ。そして中国船が停泊するメインの船着き場には、ギンギラの船に乗った黄金の巨大仏陀が鎮座。これもクレイジーだ。それでも街を1歩離れると、そこは手つかずのジャングル。静かに水を湛えたメコンの流れは雄大で、ルアック川で釣りをする地元の漁師の姿はとても絵になる。ミャンマーの山に沈む夕日と、こんなに朝が美しいものかとはっとするような森林の空気は、自然のデトックスなのだ。

高台からメコンの三角の中洲を望む
街のメインの船着き場に鎮座する仏陀。OMG!
ルアック川の漁師さん
ミャンマーの山に沈んで行く夕日 
夕暮れのバーでヤモリ発見
ジャングルの静謐な朝