Tuesday, September 17, 2013

The Happy Show

ステファン・サグマイスターはニューヨークを拠点に活躍するオーストリア出身のグラフィック・デザイナー。数々の有名ミュージシャンのCDジャケットなど音楽関係の仕事で一斉を風靡したデザイナーで、わたしがアメリカで仕事を始めた2000年代前半には、デザイン関係の講演会などでは引っ張りだこの存在だった。いつだったかのTEDの講演で、2003年の六本木ヒルズ森美術館のオープニング記念展「ハピネス」の話をしていて、その頃から、「ハピネスをビジュアル化することは難しいことではないけれど、デザインで人をハッピーにすることはとても難しい」そんなテーマで「ハピネス」の表現を考えていたよう。そして約10年ののちに、彼なりのハピネスの定義をまとめて出来上がった作品がこの「The Happy Show」。サグマイスターらしい強いタイポグラフィと強烈なインフォグラフィック。たくさんの落書きのような注釈文は、端から端までぜーんぶ読み尽くしたい面白さ。スペースを余すことなく使い、小さな電源の差し込み口やコーナーのデッドスペース、廊下やトイレにまで、どこかに何かが隠されていると思うとなかなか去るに去れない、そんな愉快な展覧会だった。真面目なんだかふざけてるんだか、楽しくて可笑しい時間と空間「The Happy Show」は来週の月曜日まで、シカゴ・カルチュラル・センターにて。「これはハッピー・ショーですが、必ずしもあなたをよりハッピーにするというわけではありません」との注釈付です。


そしてこちらは ↓  2004年サグマイスターのTED講演「Happiness by Design」 日本語の字幕もあります。



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