Wednesday, May 14, 2014

Sea of the Ear-Ring

自信を持って言える。エバンストンの街の中心、ファウンテン・スクエアは、世界中で一番風の強い交差点だ。道路の交わり方なのか、まわりにあるビルの配置の影響なのか、とにかく真っ直ぐ立っているのも大変なくらいの風が吹く。雨の日には今までに傘を何本ダメにしたかもわからない。そんな交差点に立つパブリックアート「Sea of the Ear-Ring」は、大阪出身ニューヨーク在住の日本人彫刻家、Takashi Sogaさんの作品。高さ4メートル、真っ赤なステンレス・スチールのこの彫刻は、上部の水平リングが風力によって上下に移動する。音もなくゆっくりわずかに動く大きなリングがなんとも不思議な空間を作って、風の交差点にはぴったりのコンセプト。そしてこんな作品をこの交差点に持って来るというキュレーターのセンスも小粋だ。緻密な計算に基づく科学的に洗練された作品であると同時に、環境にフィットする遊び心を感じる大好きな作品なのだ。


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