Tuesday, July 22, 2014

ルネ・マグリット展

特に好きなアーティストというわけではないのだが、この美術館は大大だ~い好き。そのアート・インスティチュート・オブ・シカゴでの特別展は押さえとこうということで、ルネ・マグリット。不条理な世界や唐突な組み合わせの事物などを写実的に描く、20世紀前半のシュールリアリズムの大家である。簡単に言うと、いったいアタマの中はどうなっているのか見てみたいという種類の作家だ。暗い暗い、ホントに暗い。かと思えば、非常に写実的なパイプの絵の下に、「これはパイプではない」というタイトルと「なぜならこれはパイプではなく絵だから」という冗談のような説明。理解し難いデス。それに比べておととしのロイ・リキテンスタイン回顧展はパッパラパーに明るくてよかったな。全く同じ特設会場で開かれているのに、この違いって凄すぎる。 

あ、決してルネ・マグリット展が良くなかったと言っているわけではありませんよ。作家の作風がワタシの好みに合わないだけで、作品展自体は素晴らしい。暗い暗いマグリットの作品群も、わかりやすくていねいに分類され、ゆったりとした贅沢なスペースに上品に展示されていて、キュレーターの優秀さとセンスの良さがうかがえる。そして文句なしにアート・インスティチュート・オブ・シカゴは、何度行っても飽きることない一流の美術館なのだ。


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