Saturday, March 16, 2013

緑のシカゴ川

セント・パット・デーの、もう50年も続いているというシカゴならではのトラディションは、アイリッシュ・グリーンに染まるシカゴ川。もともとは未処理の下水がどこから川に漏れ出ているかを調べるために使った染料が、偶発的にこの鮮やかなグリーンを作り出したことが始まりだそうで、この全国的に有名なシカゴならではの伝統行事は、今でも地元の配管業組合が主催している。当初の化学染料は今では使われなくなり、環境に優しい植物性染料を、川を4〜5時間だけ緑に保つに充分な最小限の量だけ撒くのだそう。見てるとモーターボートから撒かれる染料は最初は黄色なのだけれど、それが水に混ざると鮮やかな緑に変わる。それをサーカスに出てるみたいな人が、高圧水撒き機のようなものでアクロバット的にかき回して、川の色を均一にする。他の都市も、このシカゴ川の行事を真似たいと申し出るらしいのだけれど、シカゴの配管業組合は染料の調合のヒミツを明かさないので、まだどこもこの完璧なアイリッシュ・グリーンを再現することには成功していないんだって。

気温0℃、みぞれ混じりの凍えるお天気にも関わらず、朝の10時に始まった染色ショーには何千もの観客。わざわざこれを見るために遠くから来る人もいるらしいよ。ワタシの隣にいた人、アリゾナから来たって言ってた(!) シカゴ出身のファースト・レディ、ミシェル・オバマは、これをワシントンに持ち込んで、ホワイトハウスの噴水も緑に染まるそう。

シカゴ・ダウンタウンのど真ん中を横切るシカゴ川
手前のモーターボートが染料を撒き、後ろのサーカスの人が掻き回す
高圧の噴水機で宙に浮いてるサーカスの人。
よく見ると、アイルランド民話の小人の衣裳で水を掻き回している。
寒いのに笑顔で、大変な仕事だ〜

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