Wednesday, March 13, 2013

コーンド・ビーフ

自称アイリッシュ・ジャパニーズとなる今週は、セント・パット・デーならではの料理、コーンド・ビーフを作る。コーンド・ビーフはアイルランドの伝統料理で、とってもしょっぱい塩漬けビーフをキャベツなどの野菜と一緒に煮込んだもの。海賊や船乗りが食べるってイメージの、豪快な肉料理だ。アイルランドが貧しかった時代には、たいへんなごちそうだったと思われる。毎年この時期になるとシカゴでは、塩、こしょう、果実酢などで調合したピクル液に漬け込んでパックされた塊り肉が、キャベツと並んでスーパーの棚に並ぶ。今年はコレをトレジョでゲット。お肉はお安いラウンド・ビーフで、1.2キロが約15ドル。作り方はいたって簡単で、パックを開いて中味をじょぼっと鍋に空けたら、水を足してコトコト煮るだけ。やわらかーく煮えて来たらあとはキャベツやタマネギ、ポテトなどを加えるだけなのだ。シンプル。ナイフもいらない、さわっただけでぽろっと崩れるほどに柔らかく煮えたお肉は、素朴でなんとも心温まる。スープが沁みたお野菜もとっても美味。でも、お肉はやっぱりしょっぱ〜い! まぁ、もともとはハムやベーコン同様、寒い地域の保存食なわけだから、しょっぱいのは当たり前。血気盛んなアイルランド気質を作った伝統料理、1年に一度は試してみたいのだ。

ところで、だいぶイメージは違うけれど、いわゆる缶詰に入ったコンビーフも基本はこれと同じ。アイルランドでは高価で贅沢だった牛肉も、アメリカやオーストラリアではふんだんに手に入るので、やったー!とばかりに、缶詰にもなるほどポピュラーになっていったんだそうだ。

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