Saturday, October 17, 2015

シカゴ・インターナショナル・フィルム・フェスティバル

今年で51回目を迎えるシカゴ・インターナショナル・フィルム・フェスティバルは、著名な映画人がシカゴに集結する国際的にも有名な映画祭で、シカゴの秋のアートシーンには欠かせないイベント。ワタシにとっては注目の日本映画が大きなスクリーンで観られる唯一のチャンスで、毎年何が来るか楽しみにしている。今年は「あん(Sweet Bean)」樹木希林+永瀬正俊+監督河瀬直美さん。言うまでもなく期待を裏切らないいい作品だった。日本映画がアメリカで観られる数少ない機会のひとつなので、こういう重いテーマよりは、よくできたコメディみたいな心があったか~くなるお話のほうが個人的には嬉しいのだけれど、映画祭は海外に暮らす日本人のために日本映画を持って来るわけではないので、実際、周りを見渡しても日本人らしき人は見当たらなかったし、この作品が選ばれて来たのは納得である。日本人の心に響く「あん」の持ついくつも意味がアメリカ人にもわかるのかなぁ思うけれど、この映画祭に足を運ぶ人々のインテリジェンスには多かれ少なかれ届いたようで、エンドロールと同時に割れるような拍手。ワタシはといえば、無性にどら焼きが食べたくなったけれど、さすがにシカゴのダウンタウンにどら焼きはありませんねぇ。

AMCリバーサイド・シアターの大きなエスカレーターを上って行くと
毎年おなじみのフェスティバルの大きな横断幕
上演前に作品の紹介と上映中の注意事項、
コンペへの一般投票の仕方などが説明される。
監督や役者さんが来ている場合には、
この時舞台挨拶があるのだけれど、
今回の「あん」は誰も来ていなかったよう

物語のシリアスで重いテーマを、
樹木希林さんのやわらかい演技が優しく包む

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