Saturday, March 15, 2014

緑のシカゴ川

もう50年以上も続いているというセント・パトリックス・デーのシンボルのひとつ。アイリッシュ・グリーンに染まるシカゴ川。もともとは未処理の下水がどこから川に漏れ出ているかを調べるために使った染料が、偶発的にこの鮮やかなグリーンを作り出したことが始まりだそうで、この全国的に有名なシカゴならではの伝統行事は、今でも地元の配管業組合が主催している。当初の化学染料は今では使われなくなり、環境に優しい植物性染料を、川の一部を4〜5時間だけ緑に保つに充分な量だけ撒くそう。モーターボートから撒かれる染料は最初は黄色なのだけれど、それが水に混ざると鮮やかな緑に変わる。それを後ろから追いかけるもう一艘のボートが、アクロバット的に蛇行走行しながら水を攪拌して川の色を均一にする。他の都市も、このシカゴ川の行事を真似たいと申し出るらしいのだけれど、シカゴの配管業組合は染料の調合のヒミツを絶対に明かさないので、まだどこもこの完璧なアイリッシュ・グリーンを再現することには成功していないんだって。

気温は0℃だけれど、見事に晴れ渡ったお天気が気持ちよく、鮮やかな緑が青空に美しく映えた。わざわざこれを見るために遠くから出かけて来る人も多く、川の両岸には緑色を身につけた何千もの観客。シカゴ出身のファースト・レディ、ミシェル・オバマは、このシカゴの伝統をワシントンに持ち込んで、3月17日セント・パトリックス・デー当日は、ホワイトハウスの噴水も緑に染まるんだって。


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