Tuesday, December 22, 2015

弾丸パリ – マレ地区

クリスマス休暇を利用しての弾丸パリ。初日の今日はマレ地区へ。マレ地区は19世紀に大々的に行われたパリの都市改造計画からはずれていたということで、17世紀の面影そのままの歴史的建造物が多く、中世の複雑な迷路状の路地が残り、パリ旧市街とも言われる。その一方で、最新流行のファッションやパリ有数のギャラリーが集中し、アーティストやゲイの住人も多く、歴史と最新トレンドがミックスした面白い地域。そしてその中でもワタクシが最も面白いと思ったのは、マレのユダヤ人地区。ユダヤ人って日本人にはあんまり馴染みがないかもしれないけれど、アメリカに住んでいるおかげでとても身近に感じるようになった。ヨーロッパの歴史においても重要な役割を果たしている。今でこそオシャレな高級ブティックが増えて賃料もパリで一番高いとか言われるマレ地区だけれど、かつては貧しいポーランドからのユダヤ人移民の住む街だったのだそうだ。アール・ヌーヴォー調の優雅な外観を見せるシナゴーグや、コーシャ料理のレストランが並ぶ路地には、いわゆるユダヤ系の伝統的な服装をした若者が、よりよいユダヤ人になるためのレクチャーをしている。ガイドさんによれば、かつて貧しい移民の典型的職業だった「テイラー」が、発展して服飾デザイン業となり、現在この地域がパリでも最もおしゃれなファッションの発信地となっていることに繋がっているんだそう。いろんな表情を持つマレ地区。いろんな表情を持つヨーロッパの都市を凝縮したようなエリアなのだ。

道路に面した狭いゲートをくぐると広い中庭を持つ大きなお屋敷。
この中庭建築が中世からのマレ地区の特長
ヴォージュ広場。パリ最古の広場だそうで、
広場を取り囲む赤煉瓦のお屋敷は、
17世紀の初頭にアンリ4世の命で建てられたもの。
中には36の邸宅があり、当時は貴族や高官が住んでそうだ。
フランス革命時に多くの貴族の彫像は破壊されたけれど、
このアンリ4世だけはなぜか壊されなかったんだって
ヴォージュ広場と取り囲むお屋敷のレンガ壁。
よく見ると、右はホンモノのレンガを積み重ねたもので
左はペイントしたもの。
時代とともに高騰したレンガを買えなくなった貴族は
こうしてフェイクを使ったそうだ。
ユダヤ人街にあるシナゴーグ。
「シャルリ・エブド」の事件や、
先月の同時多発テロを受けて、警備が厳しい
ユダヤ人街のコーシャ・ピザのお店。
さすが、多文化国家!
マレ地区のファッション街。瀟洒なブティックが石畳の街に似合う
ツアーの最後は、セーヌ川沿いに立つパリ市庁舎前

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