インカ・トレイル

今回のペルー旅行の最大の目的は、このインカ・トレイルを歩くこと。インカ・トレイルとは、高度なネットワーク技術を持っていたことで知られるインカ帝国が築いたロード・システムで、南米に約5000キロもあると言われる。今回ワタシが歩いたのは、クスコの西82キロ地点にあるkm80というトレイル・ヘッドからマチュピチュまで、全長45キロ高度差1800メートルにも及ぶ、多くの石段でできた山道。500年以上も前にインカの皇帝や重臣たちが通った、ロイヤル・ハイウェイとも呼ばれる道の遺跡である。ここをガイドやポーターとともに４日間かけて歩く。コース上のあちこちにインカの遺跡が見られることで、南米で、というか世界でも有数の人気トレッキング・サイトだ。年間を通して歩くことは可能だけれど、入山者数は１日500人に限られ、２月のひと月間だけはメンテナンスのために閉鎖される。人気のサイトだけに許可証を取るのが大変で、ワタシも計画をたてて申し込んだのは半年前の１月だった。そんなに前もって決心をし計画をたてるのはちょっと不安だったけれど、待ちに待ったこの日がやって来たというわけだ。