Tuesday, July 9, 2013

プラザ・アルマス

インカ・トレイルを歩き始める前に、高地へ身体を慣らすために、標高3600メートルの街クスコに2日間滞在。クスコの中心はプラザ・アルマスと呼ばれるスペイン・コロニアル・スタイルの大きな広場。広場に面して大きなふたつの教会があり、ひとつはカテドラル、もうひとつはラ・コンパニーア・デ・へスス教会。「世界遺産」とか何かそんなようなテレビ番組で見たことがある茶色の石造りの壮大な建物である。ここは、インカ時代にはインカの首都だったところで、この大きな教会の建つ場所も元々はインカの神殿や皇帝の宮殿があったところ。それを征服しに来たスペイン人が無茶苦茶に壊して、同じ場所に壮大な教会を造り、その国力をキリスト教で示したんだな。インカの発掘物にはおよそ武器と思われるものは見つかっていないんだそうで、そんなピースフルな民族を武力で押さえこんで追放してしまうなんて、大国スペインにとってはそんなに難しいことじゃぁなかったのかもね。

プラザ・アルマスの石段に腰掛けて、インカの時代に思いを馳せながら、あぁ南米まで来ちゃったんだなぁと深い感慨にふけっていたいところだけれど、まぁ次から次へといろんな呼び込みと物売りに声をかけられる。レストラン、マッサージ、ジュエリー、セーター、帽子、絵画.... ワタシはクスコのパブロ・ピカソです、という画家には何人も会ったし、写真撮りたいでしょ?って近づいてくる、赤ちゃんリャマを抱えたインカのおばちゃんとか。クスコはインカの大切な歴史的遺産の街であるとともに、マチュピチュのゲートシティとして世界屈指の観光地でもあり、今もインカで食べてる人がたくさんいるわけで、そう考えるとインカの人々は、現代に至ってもまだ人々がそこから収入を得ることの出来る、大きな財産を遺したとも言えるわけだ。

ここペルーも日本と同様、何度も大きな地震に見舞われた地震大国であるのだけれど、地震で壊れるのはスペインの建てた建物ばかりで、インカの石壁の土台は決して崩れないんだそう。インカ帝国が滅びて500年以上が過ぎた今も、インカの石壁にかなうものはないのだ。

スペイン・コロニアル・スタイルのプラザ・アルマス
標高が高いせいか雲が低い
プラザ・アルマスに面して建つ壮大なカテドラル
もうひとつはラ・コンパニーア・デ・へスス教会
クスコの典型的な石畳の路地
こちらは夜景

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